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長浜バイオ大学開学10周年を迎えて

長浜バイオ大学開学10周年

長浜バイオ大学開学10周年記念シンポジウム
バイオイノベーションによる日本の成長戦略〜長浜バイオ大学が果たすべき役割〜

本学の開学10周年を記念するシンポジウムを、2013年10月19日に本学で開催しました。このシンポジウムには、大学関係者や本学卒業生を始め、研究者、産業界・経済界、地元市民や高校の先生など、多くの方にご参加いただきました。

シンポジウムでは、「バイオイノベーションによる日本の成長戦略〜長浜バイオ大学が果たすべき役割〜」をテーマに、基調講演と大学からの報告、パネルディスカッションなどを行い、これらの討論を通じて本学の果たすべき役割が一層明確となり、大変有意義なものとなりました。

このシンポジウムの中で使われた講演の要旨と資料、当日のVTRで、シンポジウムの内容をご紹介いたします。


シンポジウムチラシ】【シンポジウムVTR(wmv)

※nagahama-i-bio.ac.jpからmovie.asx(233バイト)を開くか、または保存しますか?のメッセージが出たときは、「ファイルを開く」をクリックしてください


開催プログラム

司会:水上 民夫(長浜バイオ大学教授)

1 ご挨拶

本文

1) 三輪 正直(長浜バイオ大学学長)

本文

2) 若林 浩文(学校法人関西文理総合学園理事長)

2 学長メッセージ

要旨】【スライド】【ポスター

「長浜バイオ大学が目指すもの」
三輪 正直(長浜バイオ大学学長)


3 基調講演
1) 植物科学の基礎研究とその展開 ―自家不和合性研究を例として―

要旨

磯貝  彰氏(奈良先端科学技術大学院大学前学長)


2) 医薬品産業の現状と将来

要旨

土屋 裕弘氏(田辺三菱製薬株式会社代表取締役社長・社長執行役員)


3) 日本の未来をバイオで変える

要旨

宮田  満氏(日経BP社特命編集委員)


4 長浜バイオ大学における地域・産学連携活動
1) 学生が地域との連携を目指す町家プロジェクト

要旨】【スライド】【ポスター

松島 三兒(長浜バイオ大学教授)


2) 市民ネットワークによるカスミサンショウウオの保護

要旨】【スライド】【ポスター

齊藤  修(長浜バイオ大学教授)


3) 養殖ビワマスの脂の乗りをよくする飼料開発

要旨】【スライド】【ポスター

河内 浩行(長浜バイオ大学准教授)


4) 長浜での植物工場の構築と新しい植物工場野菜の生産

要旨】【スライド】【ポスター

蔡  晃植(長浜バイオ大学教授)


5 パネル討論
バイオイノベーションによる日本の成長戦略 〜長浜バイオ大学がはたすべき役割〜

磯貝  彰氏(奈良先端科学技術大学院大学前学長)

土屋 裕弘氏(田辺三菱製薬株式会社代表取締役社長・社長執行役員)

宮田  満氏(日経BP社特命編集委員)

藤井 勇治氏(長浜市長)

三輪 正直 (長浜バイオ大学学長)

西  義介 (長浜バイオ大学学長特別補佐)

6 ポスター発表
1) IgA抗体経口投与による炎症性腸疾患治療薬の開発

ポスター

新蔵 礼子 (長浜バイオ大学教授)


2) 酵素活性検出蛍光プローブの開発

ポスター

河合  靖 (長浜バイオ大学教授)


3) 一粒子検出による感染症診断機器の開発

ポスター

長谷川 慎 (長浜バイオ大学准教授)


4) クリプタイド:その発見と創薬への応用

ポスター

向井 秀仁 (長浜バイオ大学准教授)


5) 新規マウスモデルを用いた脳梗塞の研究

ポスター

永井 信夫 (長浜バイオ大学教授)


6) 再生医療実現に向けた幹細胞研究

ポスター

中村 肇伸 (長浜バイオ大学講師)


教育・研究・社会貢献の使命を果たす

関西文理総合学園理事長 若林 浩文

本年は、開学10周年の記念すべき年になります。振り返れば、2003年4月、滋賀県湖北に全国初のバイオ系単科大学として開学し、皆様のご協力を得て1学部3学科1研究科を擁する「バイオの総合大学」と発展してまいりました。そして、関西文理学園との統合で寄附された京都キャンパスでの事業展開をも視野に入れた、第3次中期事業計画の実施の初年度になります。

大学には、教育・研究・社会貢献の三つの使命があります。第3次中期事業計画は、その使命を果たすべく教育改革、研究活動、バイオを軸とした地域社会の発展に積極的に取り組んでまいります。また、開学以来の課題であった保護者会についても、昨年11月1日に設立することができました。保護者との連携をさらに深めることができるものと大いに期待をしているところであります。同窓会組織も設立に向けて進んでいます。

大学は、今、社会からの要望に対してどのように応える教育・人材育成をするのかを厳しく問われています。この課題に、教職員が一丸となって取り組んでまいりますので、昨年にも増してのご指導ご鞭撻ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

次の10年を見据えて特色ある教育を進める

長浜バイオ大学学長 三輪 正直

長浜バイオ大学が滋賀県並びに長浜市をはじめとする地元の大きな期待のもとで開学し、今年の4月で満10年を迎えます。関係各位のこれまでのご支援に改めて深く感謝申し上げます。

学生は、現在1200名余となり、卒業生も、1500名を越えました。振り返りますと、本学が開学した2003年は、ヒトの遺伝暗号(ゲノムDNA)がほぼ解読された年でありました。そして健康に対しての関心からバイオサイエンスへの一層の期待が膨らんできた10年でありました。iPS細胞発見者である山中伸弥先生への昨年のノーベル賞は、まさにその象徴といえましょう。これからの10年は、いっそう生命科学に対する期待が強くなってくることは想像に難くありません。

今後、本学の進むべき道は、バイオサイエンス・バイオテクノロジーの知識と技術を身につけることは勿論、主体的に行動する能力を持った学生の育成にあります。

第3次中期事業計画では、特色ある臨床検査技師養成プログラム、環境・植物分野や、創薬・薬学分野の研究分野に進みたい学生のためのプログラム、滋賀医科大学およびタカラバイオとの連携大学院構想、中国・東北大学に加えてタイ国カセサート大学との学生交流促進を準備しつつあります。

この次の10年を見据えて学生・教職員が一体となって本学の特色ある教育を進め、社会に有用な学生の育成に励みたいと思います。

開学から10周年の到達点

全国のバイオ関連企業と地域社会に支えられ、10周年を迎えました。

「日本でただ一つのバイオ系単科大学」から「バイオの総合大学」への発展

実験室でのバイオテクノロジーに加えて、コンピュータによる生命情報科学を学ぶ日本で初めてのユニークな「バイオ系単科大学」が、2学科の新設により国内では例を見ない「バイオの総合大学」へと発展しました。

統合バイオと生命情報科学が学べる1学部3学科の構成

バイオ関連産業を始め、バイオの知識と技術で多彩な分野へと進出する卒業生

2013年3月現在で、1,644人の学部卒業生と180人の大学院修了生を、社会に送り出してきました。学部卒業生の内1/4以上の441人が大学院に進学するとともに、バイオ産業を始めとした多彩な分野へと就職しています。

学部1〜7期生の卒業後の就職分野と職種

滋賀医科大学、中国・東北大学との大学間連携、広がる国内外の大学との学術交流

文科省「戦略的大学間連携支援事業」(平成20年度)に採択された滋賀医科大学との連携が中国・東北大学を加えた3大学連携へと発展するとともに、アジアの大学との学術交流や、大学院研究科の学術交流協定も広がっています。

学術交流協定締結校一覧