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統合バイオ科学技術領域

博士課程前期課程 統合バイオ科学技術領域

さまざまな生命現象を統合的に理解するために、生物個体や細胞の機能について分子生物学、生化学、細胞生物学、生理学あるいは生態学などの観点から教育・研究を行います。

生命現象を統合的に理解するために、生命機能を司る生体分子をバイオサイエンスの技術を用いて改変し、新しい機能を持つ生体分子を創出する技術や、高度に分化した細胞の機能を細胞工学と微細構造解析を用いて解析する技術、また情報伝達や免疫機構を動植物の個体レベルで研究する技術、環境における生物の多様な生態系をさまざまな研究手法で解析する技術と共に、外国語によるコミュニケーション技術や生命倫理・科学者倫理に関しての教育を行います。

この様な教育・研究を通して、さまざまな生命活動を統合的に理解し、生命活動の機構解明に貢献する人材や人類に役立つバイオ技術を開発する人材を育成します。

学内進学の動機

篠木 紀行

篠木 紀行 さん
博士課程前期課程
統合バイオ科学技術領域 1年
(大阪・私立金光大阪高校出身)

高校生のとき、とてもおもしろい授業をする先生に出会えたことで、教科書を読み込むほど生物が好きになりました。教科書を読み込むうち、教科書の内容を更新していく側の仕事に興味が湧いて、受験では研究活動に打ち込める本学を選びました。そのため入学当初から大学院への進学を視野に入れていましたが、4年次の研究室配属で取り組んだ中枢神経の研究をこのまま続けてみたかったのも進学理由のひとつです。たとえば、脳梗塞などで傷害を受けた脳内では、運動機能を制御する皮質脊髄路の神経ネットワークの再構築により、損傷を受けていない側の脳が運動機能を肩代わりすることが知られています。しかし、傷害の周辺部で実際にどのようなメカニズムで神経ネットワークの再構築が起きているのかはまだ明らかになっていません。私は人間のおもしろさは、多様な個性や思考を生み出す脳にあると思います。これからも脳に関わる研究をここで続けていきたいと思います。