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コンピュータバイオサイエンス学科での学び

コンピュータバイオサイエンス学科はこんな人に向いています

 ITが好き

  • ロボットやドローンの制御アプリを作ってみたい。
  • 人工知能を使ってみたい。
  • Java、PHP、Python、HTML5などのプログラミングを学びたい。
  • Webデータベースシステムを構築してみたい。

 生物学が好き

  • 膨大なデータから病気の遺伝子を探し出したり、発病を予測したりしたい。
  • タンパク質やDNAの仕組みや働きを、CGやアニメーションで表現したい。
  • 体の中で起こっているさまざまな化学反応をシミュレーションしたい。
  • 生物の進化を、コンピュータを使って解き明かしたい。
  • 将来、医薬品関係の会社で働きたい。

 医療に興味がある

  • 医療の仕組み、医療情報の役割について学びたい。
  • 電子カルテや画像データベースに興味がある。
  • 医療/健康分野のスマホアプリをつくってみたい。
  • 将来、医療系のIT企業で働きたい。

どれかに該当する人は、コンピュータバイオサイエンス学科に向いていそうです。コンピュータバイオサイエンス学科では、生命医科学とITを融合した新領域を学ぶことができます。これからの時代は、バイオとITです。食料問題、資源問題、環境問題などを解決するのはバイオです。我々の生活全般を変えていくのはITです。さらにバイオとITが融合することで、医療を大きく変えていくと考えられています。
えっ、ドローンは関係ない…?いえ、いまや世界中でドローンを救急医療に使おうというプロジェクトが進められています。ロボットはバイオの実験装置としてすでに使われ始めていますし、10年以内に本格的な介護ロボットが実用化されるはずです。人の脳とコンピュータをつなぐ研究も進んでいます。コンピュータバイオサイエンス学科は、こうした新しい融合領域の教育と研究のためにデザインされた学科です。遺伝子やタンパク質の情報から健康と病気の謎を解き明かしたり、進化論の視点から病気の成り立ちを解明したりします。そしてロボットや人工知能など新しい情報技術と組み合わせて、医療に役立てようとしています。前途有望な新領域に、ぜひチャレンジしてください。

クラスタコンピューターと3Dプリンターと高速シーケンサー
クラスタコンピューター 3次元プリンタ 高速シーケンサー

難解な科学を、やさしく解きほぐす4つの特徴

1 2つの専門プログラム 情報生物学と医療情報学

 

コンピュータバイオサイエンス学科では、2年次の後期から情報生物学専門プログラムと医療情報技術専門プログラムに分かれて、それぞれの専門教育を行います。情報生物学専門プログラムは遺伝子・ゲノム解析や生体高分子解析など、生物学よりの授業を多く配置しています。また医療情報技術専門プログラムは、医療情報学や情報工学、データベース、プログラミングなどの授業が多いのが特徴です。
情報生物学専門プログラムを選択した学生は、主にバイオ情報産業への就職をめざすことになります。一方、医療情報技術専門プログラムを選んだ学生は、医療情報産業への就職をめざします。

情報生物学専門プログラム

生命情報を読み解くバイオ情報技術を修得

医療情報技術専門プログラム

医療分野で活用できるIT 技術を身につける

 

2 少人数教育

 

本学科の入学定員は30人。それに対して常勤教員8人、特任講師1人、助手2人と、国立大学並みに充実しており、すべての実習が2人以上の教員によって行われています。加えてほとんどの実習でティーチング・アシスタント (大学院生) が配置されています。少人数クラス
プログラミングの基礎やデータベースの構築技術、ホームページの作成などから、3次元プリンターによるタンパク質模型の作成、ロボットの組み立てと制御、3Dアニメーションの制作、病気の遺伝子の探索など、実習の内容はかなり盛りだくさんです。

 

3 資格取得

 

経済産業省の情報技術者資格、とりわけ基本情報技術者の受験のための授業を用意しています。また統計検定やバイオ技術者認定試験、バイオインフォマティクス技術者認定試験のための授業もあり、資格取得のためのサポートが充実しています。
インフルエンザウイルスの遺伝子と宿主の傾向の解析
インフルエンザウイルスの遺伝子と宿主の傾向の解析

 

4 就職・進学

 

コンピュータバイオサイエンス学科は、多くのIT企業や医薬品業界、遺伝子検査会社などから注目を集めています。なかでもIT企業からの求人が多く、昨年度は全卒業生のおよそ4割が、IT企業に就職しました。なかでも電子カルテなどを手掛ける医療IT企業からの人気が高く、毎年10人以上の卒業生を送り出しています。

毎年3年次生後期(12月・1月)には、有力企業の採用責任者の方々にお越しいただき、仕事講座や模擬面接をしていただいています。多くの学生が参加し、強い刺激を受け、就職への意欲が増すなど、大きな効果が上がっています。昨年度はIT企業4社にSE仕事講座を、2社に模擬面接をやっていただきました。またOB・OGとの関係も大切にしています。例年何人ものOB・OGが学生のリクルートに訪れており、3年次生と活発に情報交換を行っています。

IT分野以外では、製造業への就職が多いのも特徴です。しかしそれ以外の業界に進む人もいます。昨年度は大手保険会社や大手ネット販売会社に就職する学生もいました。

一方、例年数名が大学院に進学しています。他大学の大学院に進む人も少なくなく、昨年度は名古屋大学に、一昨年は三重大学に1人ずつ進学しています。

コンピュータバイオサイエンス学科では、一人ひとりの学生に合った進路指導・対策をきめ細かく行っています。偏差値以上の就職や進学をお望みの人に、ぜひお勧めの学科です。

コンピュータで医薬品をつくるための技術を開発

コンピュータバイオサイエンス学科は、日本医療研究開発機構(AMED)が推進する「創薬等支援技術基盤フ゜ラットフォーム」事業に採択され、医薬品設計支援のコンヒ゜ュータシステムの開発を進めています

現在、日本の医薬品貿易は2兆円近い赤字なのを知っていますか?「創薬等支援技術基盤プラットフォーム」事業は、この問題を解決するための国家プロジェクトです。新しい医薬品の設計や開発の技術基盤を国として整備することで、日本の医薬品開発力を将来に向けてパワーアップします。

病気の原因になるDNAやタンパク質などは、体の中で巨大な分子機械(「超分子」とよばれます)をつくって働きます。多くの場合、病気はそのような超分子が故障することで起こることがわかってきています。そこで、長浜バイオ大学の研究チームでは8人の教員が協力して、超分子の形や働きを、コンピュータを使って予測するシステムを開発しています。このコンピュータシステムで、実験的に構造を調べることが難しい超分子の働きを予測し、これまでにない新薬開発の支援をすることが目標です。

学生は、実習や卒業研究を通じて、このプロジェクトに参加することができます。日本の創薬を基礎から支えるコンピュータバイオを学んでみませんか?