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統合バイオ科学技術領域

博士課程前期課程 統合バイオ科学技術領域

さまざまな生命現象を統合的に理解するために、生物個体や細胞の機能について分子生物学、生化学、細胞生物学、生理学あるいは生態学などの観点から教育・研究を行います。

生命現象を統合的に理解するために、生命機能を司る生体分子をバイオサイエンスの技術を用いて改変し、新しい機能を持つ生体分子を創出する技術や、高度に分化した細胞の機能を細胞工学と微細構造解析を用いて解析する技術、また情報伝達や免疫機構を動植物の個体レベルで研究する技術、環境における生物の多様な生態系をさまざまな研究手法で解析する技術と共に、外国語によるコミュニケーション技術や生命倫理・科学者倫理に関しての教育を行います。

この様な教育・研究を通して、さまざまな生命活動を統合的に理解し、生命活動の機構解明に貢献する人材や人類に役立つバイオ技術を開発する人材を育成します。

私の研究

滋賀県のカスミサンショウウオを次世代に残すために

片渕 かりんさん

片渕 かりんさん

博士課程前期課程
統合バイオ科学技術領域2年

カスミサンショウウオは生息域が人間の生活圏に比較的近いことから、近年、絶滅の危機に瀕している集団が多く、今後、更に絶滅の危険性が高まると考えられています。私の所属する研究室では、滋賀県のカスミサンショウウオの保護を目的に、県各地に生息するカスミサンショウウオの生態調査と遺伝系統解析を行ってきました。これまでに合計33ヶ所の繁殖地を見つけ、ミトコンドリアDNAの遺伝子解析の結果、滋賀県のカスミサンショウウオは大きく5つのグループに分けられることが明らかになっています。しかし、カスミサンショウウオのいない福井県と接する県北部で、どの地域までどのような系統が分布しているのか、全く分かっていません。

そこで、私は滋賀県北部で新しく見つかったカスミサンショウウオ2集団の生態調査と遺伝系統解析を行っています。生態調査のひとつとして、排泄物に含まれるDNAから餌となっている生物種の同定を行っています。その結果、幼生の排泄物から、ユリミミズ、ユスリカ、ミジンコ類、共食いによると思われるサンショウウオなどが検出され、この2集団の幼生の食性の特徴や存続危険度が分かってきました。また、遺伝系統解析では、2集団に新しい遺伝子型の個体が生息していることが判明してきました。更に詳しい調査・解析が必要ですが、今後、滋賀県のカスミサンショウウオを次世代に残していく上で、重要な情報となるよう頑張りたいと思っています。

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