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バイオ科学技術研究領域

博士課程後期課程バイオ科学技術研究領域

バイオサイエンス領域の諸分野を深く理解するための教育・研究に重点をおき、生命現象の普遍性原理の追求と人類社会の進歩発展に貢献する研究者、技術者および教育者の育成を目的とします。

そのために、研究科に所属する教員のリレー講義を実施するとともに、高い外国語の能力を習得するための教育と深い生命倫理・科学者倫理に関する教育を行います。加えて、高度な研究と博士論文執筆につながるきめ細やかな研究指導を行います。

私の研究

脳梗塞の新たな治療法や治療薬の開発に貢献

俣野 泰毅さん

俣野 泰毅さん

博士課程後期課程3年

私は、脳梗塞に伴う血管透過性の亢進と神経傷害の関係をマウス脳梗塞モデルを用いて研究しています。

虚血性脳梗塞とは、脳血管に血栓が詰まり、脳組織に酸素や栄養が供給されないことで下流の組織が壊死し神経機能に異常をきたす疾患です。これまで、脳梗塞においては脳虚血とそれに続く血液の再灌流により活性酸素種(ROS)が生産され脳梗塞が増悪すると考えられてきました。一方、血管透過性の亢進がROS産生を引き起こし、神経軸索が傷害されることが多発性硬化症の脊髄で報告されました。虚血性脳梗塞でも血液脳関門(BBB)が破綻し血管透過性が亢進することから、私は脳梗塞においても血管透過性の亢進に伴うROS産生によって神経細胞の傷害が誘導される可能性を考えました。

そこで、私は本研究室で独自に開発したマウス脳梗塞モデルを用いて生体イメージング、組織学、行動評価テストなどの方法により、脳梗塞に伴う血管透過性の亢進とROS産生、神経傷害、神経機能障害を検討しました。その結果、脳梗塞に伴い血管透過性が亢進した脳傷害周囲においてROSが産生されることを認めました。さらに、このROSが神経細胞の樹状突起の萎縮を誘導し、それが原因で神経機能障害が誘導されることを明らかにしました。

今後は、初代培養神経細胞を用いてROSが樹状突起の変性を誘導するメカニズムを検討する予定です。これらの研究から、脳梗塞においてROSをターゲットとした治療法や治療薬の可能性を検討したいと考えています。

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