長浜バイオ大学・バイオサイエンス学部バイオデータサイエンス学科 オルガネラ構造研究室(奈良 篤樹 准教授)の研究である「電子顕微鏡で学ぶ地域自然と環境保全」の展示をSDGs AICHI EXPO(Aichi Sky EXPO、愛知県常滑市)で行いました。展示見学者の半数が、電子顕微鏡マンガが印象深かったとアンケート回答し、電子顕微鏡アートなど電子顕微鏡を使った地域自然の新しい保全のカタチを多くの方々に提案することができました。
「ミクロとマクロの融合」で森のSDGsを伝える
私たちは、電子顕微鏡という新しい切り口で森のSDGsの実現を目指し、2025年10月3日(金)~4日(土)に開催された「SDGs AICHI EXPO」で展示を行いました。
【展示の背景】
急峻で険しい長浜市北部地域には、琵琶湖の水源となる巨木群が広がり、持続的な保全が不可欠です。
【展示の目的とテーマ】
この大切な自然と保全活動をより多くの方に知っていただくため、「巨木というマクロの世界」と「電子顕微鏡が捉えるミクロの生命の世界」の融合をテーマに展示を構成しました。
【展示内容】
- マクロ:幹回り5.2メートルの巨木トチノキを写した巨大タペストリー
- ミクロ:トチノキの花粉や冬芽の断面を電子顕微鏡で撮影したアート写真
- ストーリー:これらの電子顕微鏡写真を活用し、長浜北部地域の自然やそこで暮らす人々の思いを伝えるストーリーマンガ12作品

また来場者からは、「AIを使ってマンガを描くのがびっくりした」「着想が面白いです」「色々な電子顕微鏡写真が見れた」とコメントがあり、ブースの満足度は93.5%に達しました(アンケート回答より)。
今後は、長浜市の自然環境のブランドイメージ向上のために電子顕微鏡ができることをさらに模索します。
1.アート写真による美しさの記録や生命感の発信
2.元素分析によるミクロの視点での自然環境の理解向上
以上の科学的知見をもって、持続的保全活動を下支えしていくことを目指します。
<研究室所属学生のコメント>
フロンティアバイオサイエンス学科 秋山 創太朗さん
私は、長浜バイオ大学ブースの一員として参加しました。ブース内では、電子顕微鏡を用いたユニークな作品紹介や環境保全活動の説明に尽力し、来場者や他のブースの方と実りある交流を深めることができました。一方で、人員不足で用意の企画全てができなかったことは、企画出展側の難しさを肌で感じました。それでも、以前から出展側の仕事に興味があった私にとって、来場者と直接コミュニケーションをとる大切さを深く学ぶ機会となりました。特に、他のブースの様々な形でのSDGsの活動に大いに刺激を受け、自身の関心も一層高まりました。多くの人との交流やSDGsの認識を増やせた二日間を通して、私にとって良い経験になりました。今後も、このようなイベントに積極的に参加していきたいです。
