2026年4月3日(金)、長浜市田村山において、長浜バイオ大学アニマルバイオサイエンス学科の教員および大学院生を中心に、ヤマトサンショウウオの卵を旧保護池から新保護池へ移動する作業を実施しました。この日は計39卵塊を移動し、計算上では約3,000匹もの幼生が誕生する見込みです。
ヤマトサンショウウオは、産卵の時期になると山を下り、水辺に産卵する習性を持っています。しかし田村山の旧保護池は、山から移動する際に親個体が道路を横断しなければならない場所にありました。この課題を解消するため、田村山ネットワーク(会長:長浜バイオ大学 齊藤修客員教授)は2024年にクラウドファンディングを活用して山のすぐそばに新たな保護池を整備。2025年からは旧池に産み付けられた卵を毎年新池へ移動する取り組みを続けています。
なぜ毎年の移動が必要なのか。それはサンショウウオが持つ「生まれた場所に戻って産卵する」という強い習性によるものです。新池で生まれ育った個体が性成熟して同じ池に産卵するようになるには、孵化から約2年を要します。つまり、新池で生まれた世代が繁殖の主役になるまでの間は、旧池の卵を毎年手作業で移し続けることが欠かせません。
旧池での産卵がほぼなくなり、ほぼ全てのサンショウウオが新池に産卵するようになる「完全移植」には、およそ5年を要する見込みです。地道ながらも着実な積み重ねが、田村山の豊かな生態系を未来へとつないでいきます。
活動を率いる齊藤修客員教授は「調べてみると、山に戻ったヤマトサンショウウオは生まれてから2年で性成熟し、自分の生まれた池で繁殖するようになります。完全な移植には5年ほどかかりますが、一歩一歩確実に進んでいます」と話し、長期にわたる保護活動への強い意志を示しました。
希少種ヤマトサンショウウオを守る田村山での取り組みは、これからも続きます。






