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卒業生の研究論文が雑誌にアクセプトされました

フロンティアバイオサイエンス学科臨床検査学コース2023年度卒業生の森地祥太郎さんと栁谷実里さん(ともに機能診断学研究室、山本哲志准教授)が、4年次生時、2022年8月に「第16回日本臨床検査学教育学会学術大会」で発表を行った内容が論文にまとめられ、雑誌「Journal of Cardiology」にアクセプトされました。

論文の内容:
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は進行性に横紋筋が崩壊する疾患であり、同じ横紋筋である心筋も崩壊し心機能低下を生じ、一般的には心臓超音波検査で心機能を評価している。DMDは早期に内服加療を開始することでDMDの生命予後が改善される事が知られている。一方で心機能低下年齢は個々の症例で大きく異なり、内服加療を必要とする症例を適切に見出すことが重要な課題である。
今回の研究では心臓を多方向から評価できる18誘導心電図の胸部誘導のR波高を指標にした。6歳〜15歳ではR波高が大きく変化しない事が知られているが、DMDでは年齢とともに低下する事が今回の研究で新たに判明した。さらに我々が心臓超音波検査で心機能低下を認識する2年前に、胸部誘導のV6〜V9では心機能が低下する2年前に急激に低下する特徴を有していることを初めて見出した。これはDMDの心機能低下の予兆として良い指標になる。

論文名「Electrocardiographic R wave amplitude in V6 lead as a predictive marker of cardiac dysfunction in Duchenne muscular dystrophy」