2022年3月7日に、大島淳教授の最終講義が行われました。
大島先生は本学の設立準備から関わってこられ、2003年4月の開学以来19年間、教育と研究にご尽力いただきました。多彩な研究の中から、最終講義はテーマを一つに絞り「真贋研究を追いかけて DNAを真贋判定の指標として偽造防止に役立てる」と題し、まさに追いかけてきたその軌跡について語りました。
小切手や証明書、真珠、ガソリンなどの無生物にDNAを与えることで、DNAを指標とした真贋判定が可能になります。具体的にはDNAを含むインクで印刷したり、DNAを物品に塗布したり溶かし込んだりするわけですが、そのDNAをどのように抽出してどのような方法で判定するのか、詳しく説明されました。銀行や小売店などでの使用を想定すると、正確で迅速な判定が必要ですが、PCR法では時間がかかりすぎてしまいます。これらの課題を解決するためにさまざまな技術や検出機器が開発されてきましたが「まだ追いかけている最中です」とのことでした。
バイオ大での講義900回のうち、500回を行ったという大講義室1は「ホームグラウンドのよう」という大島先生でしたが、今日は大学の講義としては初めてのパワーポイント使用とのことで、会場から驚きの声が上がりました。また、本学の名称が「長浜バイオ大学」に決定した瞬間に立ち会っていたという貴重な裏話も披露されました。
講義の後は、在学生や教員から花束や記念品が贈られました。先生のお人柄どおり、ユーモア満載の最終講義でした。
- 初・パワーポイントでの講義
- ホワイトボードにはみ出しも
- 在学生からの花束贈呈
- 名入りタンブラーが贈られました