日本技術者教育認定機構（JABEE）への取り組み

JABEE対応プログラムに関して

1．JABEEとは何か

　JABEEとは、日本技術者教育認定機構（Japan Accreditation Board for Engineering Education）の略称です。
　JABEEは、国際的に優れた技術者を育成するために作られたものです。優れた技術者とは、「高い専門知識と応用能力を駆使して主体的に行動し、コミュニケーション能力、マネジメント能力を発揮した上で社会に対する責任を果し、新しい価値を創造できる技術者」という意味です。JABEEは、大学など高等教育機関のもとで学び修得した成果が、技術者に期待される学士レベルの基礎教育として妥当であるかどうかを審査し認定する非政府組織です。また、JABEEは技術者教育機関の世界的枠組みであるワシントン協定に正式加盟しているので、JABEEに認定された教育プログラムを修了した者は、国際的水準を満たすことを国内外で認められることになります。

2. JABEEの認定基準

　JABEE認定で求められる基準を以下にあげます。

1. プログラムが育成しようとする自立した技術者像が定められていること。この技術者像は、プログラムの伝統、資源及び修了生の活躍分野等が考慮されたものであり、社会の要求や学生の要望にも配慮されたものであること。
2. プログラムが育成しようとする自立した技術者像に照らして、プログラム修了時点の修了生が確実に身につけておくべき知識・能力として学習・教育到達目標が設定されていること。この学習・教育到達目標は、下記の(a)〜(i)の各内容を具体化したものであり、かつ、その水準も含めて設定されていること。
   1. 地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養
   2. 技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任に関する理解
   3. 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
   4. 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
   5. 種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
   6. 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
   7. 自主的、継続的に学習する能力
   8. 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
   9. チームで仕事をするための能力

3. JABEEの認定をうけるメリット

　JABEEが認定したプログラムを修了した卒業生は、国家試験である技術士資格試験の第一次試験が免除され、JABEEプログラム終了時点で「技術士補」(＊)の資格が得られます。また、JABEE認定基準は技術者教育認定機関の世界的枠組みであるワシントン協定等の考えに準拠して作られているので、JABEE認定プログラムは国際的同等性が保証されています。JABEE修了生が将来、海外に留学したり、技術者として海外で働く場合に有効な手助けとなります。

　長浜バイオ大学の教育プログラムでは、バイオサイエンス学科に＜バイオサイエンスコース＞、アニマルバイオサイエンンス学科には＜アニマルバイオサイエンスコース＞、コンピュータバイオサイエンス学科には＜コンピュータバイオサイエンスコース＞というJABEE対応プログラムが設置されており、JABEE認定基準をもとに、下記に示す学習・教育到達目標（A1〜F3）が設定されています。4年間で本学のプログラムを履修し、この学習・教育到達目標（A1〜F3）の主たる目標を全て達成することが必要不可欠になります。そのためには、学年ごとに綿密な履修計画をたて、一つ一つの授業の内容をしっかり習得することが求められます。

(＊)「技術士補」となるためには、公益社団法人日本技術士会に登録申請が必要です。

学習・教育到達目標

• バイオサイエンスコース
• アニマルバイオサイエンスコース
• コンピュータバイオサイエンスコース