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バイオサイエンスコース

日本技術者教育認定機構(JABEE)への取り組み

アニマルバイオサイエンス学科 「アニマルバイオサイエンスコース」

学習・教育到達目標
(1)前文

バイオサイエンス学科では、生物工学、農学、薬学、医学などの幅広い領域の基礎となるバイオサイエンスを、分子レベルから個体レベルの階層的生命観を縦糸に、基礎から最先端までの科学的・工学的知見を横糸に織り上げながら総合的に学び知識を習得します。そして、日進月歩のバイオサイエンス分野において、将来の新技術を吸収できるだけの技能基盤を築けるよう、4年一貫の体系的実験・実習を行うことにより、技術を習得します。
 以上を基礎に、生物をひとつの生体システムと捉え、創薬・機能物質、環境・植物制御、遺伝子・細胞新機能の面から解析し、さらには、生態系・環境制御システム、生物を利用した物質生産システムについて学ぶことで、食糧、医薬、エネルギー、環境などの分野において活躍し、地域社会に貢献できるバイオ技術者の養成を目的としています。

(2) 項目別

A 人類への貢献・幅広い視野と倫理観を持った技術者としての姿勢

  • A-1 社会の成立に不可欠な諸条件を学び、価値観の異なる他者との共存の在り方を考える能力を身に付ける
  • A-2 社会性・協調性・思考力の向上を図り、チームワーク遂行能力を身に付ける
  • A-3 技術開発が社会に与える影響、特に、倫理面での問題について学び、地球的視点で技術の発展を考える力を身に付ける
  • A-4 外国語の習得を通して、諸外国の文化・習慣・考え方を学び、海外で通用する素養を身に付ける

B 他者との意思疎通を円滑に行う能力

  • B-1 分かりやすいきちんとした日本語での表現、報告書の作成、プレゼンテーションが出来る能力を身に付ける
  • B-2 英語による基本的な表現(英文読解、英作文)が出来る能力を身に付ける

C バイオサイエンス・バイオテクノロジーの基礎知識と能力

  • C-1 基礎的な生物学の諸分野を理解する
  • C-2 生物学分野に関わる数学・化学・物理学・情報学の基礎を理解する
  • C-3 基礎的な生物学・化学・物理学の実験技術と情報処理技術を身に付ける
  • C-4 生物学を、動物・植物・微生物の視点から多角的に理解する

D バイオサイエンス・バイオテクノロジーの応用能力

  • D-1 バイオ技術開発に応用するための発展的知識と考え方を身に付ける
  • D-2 バイオ技術開発に必要な数学・化学・物理学および情報処理の知識を身に付ける
  • D-3 人間の感性や行動パターンに基づいた技術開発に必要な知識を身に付ける
  • D-4 技術開発に必要な諸分野の発展的実験技術を身に付ける
  • D-5 与えられた条件下で、問題を解決する過程を学び、デザイン能力を身に付ける

E 創造性・チャレンジ性を発揮できる素養

  • E-1 研究開発計画の立案、実験手順の設計、データ処理、考察の一連の手順を学び創造性を身に付ける
  • E-2 実験や研究途上で発生した諸問題の解決を通して、事業開発に自主的に取り組む姿勢を身に付ける
  • E-3 文献調査や研究会・学会への出席を通して、継続的に学ぶ姿勢を身に付ける
  • E-4 自らの実験結果・研究結果を報告することにより、口頭発表・討議のためのコミュニケーション力を身に付ける

F 現象の把握とモデル化の能力

  • F-1 様々な現象の中から普遍性をとらえ一般化する能力を身に付ける
  • F-2 一般化した現象をモデル化し、技術開発・問題解決の基礎として用いる能力を身に付ける
  • F-3 事故などの問題発生の原因を探り、モデル化し、問題発生の事前検知や予防などに利用できる能力を身に付ける
(3)教育方針

先の教育目標を達成するために、語学や人文・社会科目、キャリア科目、基礎理系科目により人としての一般教養・基礎学力をきちんと身につけることを教育方針の第一歩とします。
また、一般教養科目と平行して、バイオサイエンス分野(生物学、生物情報、生物化学、細胞工学、生体工学、生物化学工学、環境生物工学等)において体系化されてきた基本的に重要な基礎科目を設置し、技術者としての基礎科目を系統的に学べるようにします。
また,それらを理解し活用するために必要な分野(数学,物理学)を科目として設置し、同時に技術者・研究者としての倫理を教えます。これらを基礎として様々な生命現象・化学現象を原子、分子、細胞、個体の各レベルで理解するための専門科目を設置します。 基礎・応用のそれぞれの段階 に適合した実験科目や演習科目を設置して、学生が身をもって知識を体得するとともに、思考力・応用力を養うように教育しています。問題解決能力の向上を図るための工学デザイン科目や安全・衛生面に配慮した科目も早い時期に設定し、技術者としての意識向上のための教育を行います。
最終学年に設置した卒業論文では、日々の研究を通して間接的に人格形成の場を提供するとともに, 最先端の学問に触れさせ、これまでに学習した内容を理解し発展させることを自ら実践していくことにより、社会において必要とされる能力を身に付けていくように指導します。