×

大島一彦准教授がMolecular Biology and Evolutionに論文発表

 本学バイオサイエンス学部コンピュータバイオサイエンス学科の大島一彦准教授の研究成果が、Molecular Biology and Evolution に掲載されました。

植物の品種改良につながるトランスポゾンを発見

 生物のゲノムには、染色体上を移動することができる「動く遺伝子」=トランスポゾンがたくさん含まれています。トランスポゾンは自分のコピーを作り、ゲノムの中で増加していきます。哺乳類のトランスポゾンの一種であるL1因子は、自分が増えるだけでなく、普通の遺伝子も増やし、遺伝子の進化に貢献していることが知られています。
最近の研究で、近ごろ続々と解読されている植物のゲノムを分析したところ、種子植物にもこのL1と似た性質のトランスポゾンがあることを発見し、しかも、哺乳類と植物という遠縁の生物で別々に、同じ性質が進化した可能性が高まりました。哺乳類であるコウモリが、鳥のように飛べるのと似ています。近々論文として発表され、将来的には植物の品種改良にも応用できるものと期待されています。

Parallel relaxation of stringent RNA recognition in plant and mammalian
L1 retrotransposons
Kazuhiko Ohshima
Molecular Biology and Evolution 2012; doi: 10.1093/molbev/mss147

http://mbe.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/mss147?
ijkey=rTFWz8bvS8BlfKO&keytype=ref