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那智勝浦の復興支援ボランティア活動に参加しました

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 2月26日(日)、本学の牧野佑亮さん(バイオサイエンス学科2年)、奥山愛梨さん(同学科1年)、福井茜音さん(同学科1年)と松島三兒教授(就職・キャリア部長)が那智勝浦でボランティア活動に参加しました。
 昨年9月に紀伊半島南部を襲った台風12号による豪雨水害からほぼ半年。東日本大震災復興支援の陰でボランティアも思うように集まらず復旧も遅れがちでしたが、それでも被災された方々や支援を続けてこられた方々の努力によりようやく今後に向けた対策を考えるステージまでたどり着くことができました。
 そんななか2月26日(日)に、大きな被害を受けた那智勝浦町井関の集落から熊野古道につながる避難路作りが行われました。住民とボランティア約35名が参加して、山道を覆うシダや木の枝を刈り、住民の方が高台に逃げやすいように整備しました。ボランティアの大学生のうち滋賀県からは滋賀大、聖泉大、本学から参加した約20名で、作業終了後には、被災された方々から直接お話を伺う機会があり、想像を超える当時の状況に真剣に耳を傾けていました。

【ボランティア活動に参加して】

バイオサイエンス学科2年 牧野佑亮

 那智勝浦は東日本大震災の報道の陰に隠れてはいるが、半年経った今でも被害の痕はあちこちに残っていた。ボランティア前に見た那智の滝は災害によって一部崩れてしまったらしいが、それでも見事な滝であった。しかし、滝の下を覗いてみると瓦礫や壊れてしまった柵の破片がいくつも落ちていた。被災された方のお話を聞ける機会があり、今でも被災した経験がトラウマになっていることを知った。復旧活動が進んでも人の心に残ったトラウマは簡単には消せないことを知った。
 1日でも早い復旧のためには人の輪が広がり、その輪が強くなることが必要だとボランティアを通して感じた。また、那智勝浦のことを心の中に残しておくことが滋賀県にいながらでもできる支援だと教えていただいた。心に残すだけでなく、周囲の人に那智勝浦のことを伝えていきたいと思う。

バイオサイエンス学科1年 奥山愛梨

 今回、避難経路を作ったり被災者の方に直接お話を伺ったりといった、とても貴重な体験をさせていただくことができました。避難経路は使う機会がないのが一番良いのですが、万一使う必要が生じた場合に、これで多くの方の命が助かると思うと、作業していてとても嬉しかったです。
 被災者の方々が、繰り返し「普通の生活を幸せに生きて欲しい」「行政はあてにしてはいけない」「自分のことは自分で守れ」とおっしゃっていたことが印象に残りました。
 私たちもいつ災害に会うかわかりません。普通の生活を幸せに生きることや、いざという時に避難できるように準備をするなど、今回の体験を生かし自分にできることをしっかりやっていきたいです。

バイオサイエンス学科1年 福井茜音

 半年前の台風によって大きな被害をうけた那智勝浦では、今でもまだその爪痕によって被災者の方々が苦しんでいる。私はこの事を知らなかった。それは、メディアによる東北の震災についての情報にしか目を向けていなかったからだ。今回のボランティアに参加した事で、その事を痛感した。私は、東北なんて遠くて行けない、私なんかに出来る事は少ないだろう、と、自分の可能性に勝手に枠をはめていた。だが違った。飛行機なんか使わなくても行ける場所に、体一つ持って行けば出来る事がたくさんあった。避難路の作成、土砂の除去などがたった一日、20人強の学生と地元の人10人の力で出来たのだ。
 自分たちには自分が思う以上の力がある。その力を、理由をつけて持て余すのは本当にもったいない。今回のように、ふと周りを見渡せば、私達の力を必要としている人々が必ずいる。そんな人々の存在に気づけた事が、私の中での発見だった。この事に気付かせてくれた今回のボランティアに関わっておられるすべての方々と、私達を受け入れて下さった那智勝浦の方々に、ありがとうと声を大にして言いたい。

2012年2月27日 YOMIURI ONLINE より抜粋

 滋賀県から参加した長浜バイオ大1年の福井茜音(あかね)さん(19)は、「復興にはまだ時間がかかりそうだが、少しでも役に立てたのならばうれしい」と話していた。

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