×

木曽良明客員教授らの研究成果が『バイオケミストリー』の表紙を飾りました

Biochemistry.jpg

 本学ペプチド科学研究室の木曽良明客員教授らの研究成果が、アメリカ化学会の生化学の学術誌『バイオケミストリー』(Biochemistry)の表紙絵に選ばれ、2012年1月から3か月間掲載されることになりました。
 熱帯熱マラリア原虫がマラリア熱症を引き起こす際に酵素HAPが重要な働きをします。木曽教授らの研究グループはこの酵素の分子レベルの作用メカニズムに基づいてKNI-10395という物質を合成し、これがこの酵素HAPの作用を阻害することを見出しました。木曽教授と共同研究者の米国国立がん研究所のロダワー博士は、HAPとKNI-10395を結合させその結晶構造をX線結晶回折という方法で明らかにしました。HAP阻害剤は有望なマラリア治療薬になる可能性があり、この成果によってマラリア治療薬の開発が大きく進歩すると期待されます。

【教員の紹介】
客員教授
木曽 良明 (きそ・よしあき)

木曽良明先生.JPG

●薬学博士(京都大学)
●京都大学大学院薬学研究科博士課程単位修得
●徳島大学薬学部助教授、京都薬科大学教授、同創薬科学フロンティア研究センター長、同大学院薬学研究科長を歴任
〔専門分野〕 ペプチド合成化学、ペプチド医薬化学