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兵庫から滋賀へ移動 オオサンショウウオを保護

2022年6月19日、甲賀市水口町の野洲川で特別天然記念物のオオサンショウウオが発見され、本学の水族実験施設で緊急保護しました。

オオサンショウウオに無許可で触れることは文化財保護法で禁止されているため、住民から連絡を受けたみなくち子どもの森自然館、甲賀市歴史文化財課などを経由して、滋賀県内での現状変更許可を持つ、滋賀のオオサンショウウオを守る会・会長の齊藤 修先生(アニマルバイオサイエンス学科)に連絡がありました。埋め込まれたICチップの情報を照合した結果、このオオサンショウウオは兵庫県の三田市で確認された履歴があり、2012年以降動向不明になっていたことがわかりました。また、遺伝子鑑定の結果、日本固有種であることも判明しました。

血液検査などの健康診断を行い、異常がないことを確認した後、8月4日に三田市と兵庫県自然保護協会に引き渡し、同日夜にもともと生息していた武庫川水系の支流に放流されました。

兵庫県から滋賀県までオオサンショウウオが自力で移動することは考えられず、何者かの手によって運ばれた可能性が高いと考えられます。今回のケースでは各所の連携がうまくいったため、オオサンショウウオは無事にふるさとの川に帰ることができましたが、生態系への影響や種の保全の観点から、また、交雑種の生息域の拡大や遺伝子汚染の浸透を加速させるリスクが極めて高いことからも、人の手による移動はあってはならないことです。さらに、顎の力が強力で歯も鋭いため、噛まれると大けがをします。低温を好むため、体温が高い人間が触れるだけでダメージを与える可能性もあります。オオサンショウウオを発見したら、すぐに自治体の文化財保護課に連絡してください。