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第188回バイオセミナーのご案内

第188回バイオセミナーは、産業技術総合研究所 健康医工学研究部門 細胞機能解析研究グループ 研究グループ長で、細胞生物学、光生物学がご専門の中島芳浩先生にご講演いただきます。

細胞機能解析研究グループでは、「生体の機能を可視化し、制御する技術」の開発を目指して、多種多彩な発光レポーター遺伝子および発光計測法の開発、さらには発光細胞を用いた新規セルベースアッセイ系の開発を進められています。

先生方、大学院生の皆さんをはじめ、学部学生の皆さんも、ご専門の研究分野を問わず多数ご参加ください。

日 時:2022年6月28日(火)15時20分~16時40分
会 場:命北館4階 中講義室6

演 者:中島芳浩先生
    (産業技術総合研究所 健康医工学研究部門 細胞機能解析研究グループ 研究グループ長)
演 題:「発光レポーターを用いた細胞機能解析およびセルベースアッセイへの応用」
要 旨:各種の発光生物から得られた発光レポーター(ルシフェラーゼ)は、日本が先導する独創的な技術であり、生体情報を様々な角度から解析できるユニークな技術である。発光レポーターから発する光は、発光基質であるルシフェリン(発光基質の総称)を発光タンパク質であるルシフェラーゼ(発光タンパク質の総称)が酸化し、ルシフェリンが励起状態から基底状態に遷移する際に光エネルギーを放出することにより生じる。この反応を解析対象とする生物や細胞で再構成させることにより遺伝子発現検出、タンパク質-タンパク質相互作用などの様々な細胞内イベントを簡便且つ定量的にモニターするレポーターアッセイとして汎用されている。本セミナーでは、進展が目覚しい生物発光技術による細胞機能解析の近年の動向について紹介するとともに、独自に開発した複数種の発光レポーターを用いたリアルタイム発光測定システムを中心とした毒性評価や有効性評価のためのセルベースアッセイの応用例について紹介する。