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学生たちが企業における最先端の植物バイオ研究所を見学

20140320_JT社員の皆さんとの集合写真.JPGのサムネール画像

JTからは、本社経営企画部の小鞠敏彦バイオ担当部長、植物イノベーションセンターの竹森尚樹所長を始め、研究員を含む総勢9名の方々が、3時間に及ぶ見学に対応してくださいました。 学生たちは3班に分かれて、 1)    TraitExplorer(R);年間1万検体のスクリーニングを可能とするハイスループットな有用遺伝子探索システム 2)    コムギの形質転換技術:従来5%程度しかなかったコムギの形質転換効率を世界で初めて70%まで引き上げることに成功 3)    乾燥耐性遺伝子のバイオアッセイシステム 等の説明を熱心に聴くとともに、最新鋭の研究設備を見学しました。 また、大学での論文を書くための研究と企業における収益につなげるための研究の違いについて説明を受け、新鮮な驚きを感じたようでした。見学後の質疑でも、学生たちが積極的に質問するなど、学生たちにとっては大変充実した3時間となったようです。 【訪問した学生の感想】  (学年は2014年度) 大学院バイオサイエンス研究科1年  堀家 史哉 世界初の効率的なイネ形質転換体作成技術など世界トップクラスの技術を誇る研究所は意外にも少人数でアットホームな雰囲気の研究所でした。しかし、そこで取り組まれている研究戦略には終始圧倒されてしまったというのが率直な感想です。 「やれば誰でもできるけど、誰もやりたがらないことをやっています。」そんな説明を受けて研究室や温室を見学させていただきましたが、なるほどまさにその通りで、独自のノウハウを生かして行われるコムギの形質転換効率の条件検討にしても乾燥耐性遺伝子探索のためのイネ植物体での大量スクリーニングにしても技術があれば誰にでも何らかの成果は見込めるかもしれませんが、その膨大な時間と労力を考えると気が遠くなるような思いでした。ただ、この戦略こそが誰も真似できないオンリーワンの方法であり、かつ失敗の許されない企業研究においては合理的な方法なのだろうとも思いました。 このようなビジネスとしての企業研究と普段の大学で行う研究との前提の違いが大きな戦略方針の違いとして如実に現れていたことが新鮮で大変興味深かったです。 バイオサイエンス学科3年  齊藤 直紀 今回の見学会では企業の研究の目的についてとても興味を持ちました。企業は顧客を獲得するために必要な技術開発や、遺伝子組み換え植物が広く作られているアメリカなどの海外の企業との競争に負けないような工夫、努力を行なっていることにとても感心しました。 普段の学校での経験も大切な良い経験ですが、学校から外へ出て直接企業に出向き、説明を受けるのはなかなか得られる機会では無いと思うのでとても刺激的で貴重な経験ができました。植物について、今まであまり学習したことはなかったですが、これを機に植物についても知りたいと感じたので、自分の視野が少し広がった気がします。