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アニマルバイオサイエンス学科

各界からの期待の声
大正薬品工業株式会社 代表取締役社長 井元 健一

医療保険制度の破綻が叫ばれるなか、医薬品業界も重大な変革期を迎えています。私たちは信頼されるジェネリックメーカーとして、良質で安価な医薬品と正しい情報をお届けするため社員一丸となって取り組んでおります。ジェネリック業界は、今は低分子薬中心ですが、遠からずバイオジェネリックを扱う時代が来るでしょう。
同じ滋賀県ということもあり長浜バイオ大学にはこれまでも注目しておりましたが、このたび個体レベルの統合的な研究ができる"バイオの総合大学"としてさらなる発展を遂げられるということで大いに期待しています。同時に人材の育成も大学の大事な仕事です。新たな教育研究環境のもと、科学と産業の発展に寄与できる有為な人材を育ててくださるよう切に希望します。

オリエンタル酵母工業株式会社 代表取締役社長 内藤 利邦

当社グループは、昭和4 年に我が国最初の製パン用イースト事業を興し、以来「創業の精神に基づき社業を通じて人類の健康に寄与する」を経営理念として、食品業界や医薬品業界に安全で安心できる素材やサービスを提供する生命科学産業であるとの認識に立ち、「酵母」を原点とする"技術立社"を目指して取り組んでいます。また、ここ長浜市で1987 年以来、当社の主要研究拠点としてお世話になっております。
今般、長浜バイオ大学が2 学科を新設され、遺伝子レベルから個体レベルまでの研究をベースに健康など私たちを取り巻く課題に統合的に取り組むことのできる体制を作られたことは、まさに時代の要請に応えるものと言えます。こうした環境のもとで、優れた研究成果とともに明日の日本を担う独創的・意欲的な人材が数多く輩出されることを期待しています。

エーザイ株式会社 理事・研究開発担当付担当部長・薬学博士 長洲 毅志

近年の著しい技術進歩によりヒトの3 万の遺伝子配列、その数倍に及ぶタンパクとRNA、更には数千に及ぶ生理活性物質が網羅的に解析できるようになりました。それでも創薬研究の困難性は減るようには見えないのが現実です。網羅的な解析が進むほどにその膨大なデータから生物学的な意味を見出すのは非常に大変になります。
このような状況で創薬研究を成功させるには膨大なデータをヒトという生物個体に統合していく分野が重要となるでしょう。今般、長浜バイオ大学に新設された学科はまさにそのための統合生物学とバイオインフォマティクス領域をカバーするもので、次世代の創薬研究を支える重要な分野であると確信できます。
長浜のすばらしい研究環境の中で育まれた、生きたライフサイエンスを身につけた方々が次代を担う創薬研究に貢献されることを強く期待しております。

東レ株式会社 医薬研究所安全性研究室室長 宮本 庸平

医薬品の研究・開発において、薬理、薬物動態、安全性などの分野で動物実験は欠かすことのできないものであり、各種実験動物の命を礎にして有益な情報が得られます。しかしながら、近年、動物実験技術を要する人材の育成が産学共におろそかになりつつあり、現状には危機感を抱いています。
また、動物愛護法の改定などにより、科学的かつ動物福祉の観点から遵守すべき事項を定め、動物実験を適正に実施することが求められており、動物実験全般に亘って深い造詣をもって研究することのできる人材育成は急務であります。
このような背景の元で新設されたアニマルバイオサイエンス学科は、既存の応用動物科学の研究室とは異なった視点で哺乳動物を中心とした脊椎動物やその祖先型である原索動物に関する個体レベルのバイオサイエンスを専攻する技術者・研究者を育成する機関であり、企業研究においても即戦力となる研究技術者が育成されることを大いに期待しています。