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IgG抗体の第二の形を明らかに

本学の今村比呂志 助教(バイオデータサイエンス学科)と産業技術総合研究所 本田真也 招聘研究員らの研究グループは、病気の治療に使われるIgG1抗体とIgG4抗体が酸性環境で小さく丸くなる構造変化を起こすことを明らかにしました。これは「第二フォールド状態」と呼ばれ、もともとのY字型とは異なる新しい形です。この研究は、IgG抗体の新たな基本的性質を明らかにしただけでなく、抗体医薬品の安定性や保存性の向上、さらには将来的な「飲む抗体医薬」など新しい治療法の開発につながる可能性があります。
本研究成果は、2025年5月2X日に欧州生化学連合の国際学術誌「FEBS Letters」に掲載され、2025年5月号(Volume 599, Issue 10)の表紙を飾りました。

詳細はプレスリリースをご覧ください。

本成果は、FEBS Lettersに掲載されました。

論文名「IgG4 and IgG1 undergo common acid-induced compaction into an alternatively folded state (IgG4とIgG1は共通して酸でコンパクトになり第二フォールド状態になる)


■表紙のイラストについて■
月と酸性湖に浮かぶ“もうひとつの月”がIgG抗体の二つの形を象徴しています。一つは通常の環境でのY字型、もう一つは酸性で現れる小さく丸まった第二の形です。イラストは吉濱あさこ氏によるものです。