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1/30実施 奈良県立磯城野(しきの)高等学校 連携実習レポート

 長浜バイオ大学では、高大連携事業として、実験に関わる全ての試薬と機材を高等学校へ持ち込んでの実施となる出張型連携講座及び、高等学校の生徒が大学へ来学され、講義・実習等を受講される来学型連携講座によるバイオサイエンス連携実習を実施しております。

 今回実施いたしました奈良県立磯城野(しきの)高等学校との連携実習は、社団法人 農林水産先端技術振興センター(STAFF)が所有する特許「DNA配列多型によるブタの品種識別法(第3116049号)」について実施許可を頂き、長浜バイオ大学が高校生にも分かりやすいように教材化したもので、「PCRと制限酵素でブタの品種鑑定をしよう」になります。
 本実習では、新しい取組みとして、株式会社カネカが製造・販売されているピペットチップ型PCR増幅判定ツール『D-QUICK™ ver.2』を無償提供頂き、PCRにより増幅されたDNAの迅速検出を行いました。なお、本ツールの取扱いは、株式会社カネカ フロンティアバイオ・メディカル研究所の研究員によるご協力で実施しております。
 今回の受講者は、バイオ技術科(高2)の16名の生徒で、高等学校生物工学実験室で行いました。

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 まず、PCRにより各自に配布されたDNAから品種に関わるDNAの増幅と検出を行います。今回、DNAの増幅には、普段実施している手動法ではなく、サーマルサイクラーというDNAを自動的に増幅する機器を用いました。

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 続いて、DNAの検出を行いました。今まではアガロースゲル電気泳動で確認していましたが、今回の実習では、株式会社カネカピペットチップ型PCR増幅判定ツール『D-QUICK™ ver.2』を用います。説明と操作は、株式会社カネカ フロンティアバイオ・メディカル研究所の研究員にご指導いただきました。みんな、真剣に説明を聴いて操作し、DNAの増幅を発色により目視で確認することができました。

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 そして、増幅を確認したDNAを制限酵素で切断し、アガロースゲル電気泳動で分析を行って、最初に配布されたDNAがどの品種のものであるか鑑定を行いました。
 本講座を受講された生徒からは、『すごく楽しかったです。制限酵素がDNAを切る仕組みとか、詳しく教えてくださって感動しました』、『D-QUICK™は、マイクロピペットで出し入れするだけで色が変わり、DNAを増やせたかわかるのがすごいと思った』、『一番最後の電気泳動をしてから結果が出るので面白かったです』、『DNA鑑定は授業で習ったのですが、実際に実験できてとてもよかった』などの感想を頂き、今回の実験について大変関心を持たれたようです。

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 最後に修了式を行い、修了証をお渡ししました。また、今回の連携実習を記念して、全員で撮影をしました。
 受講いただいきました生徒の皆様、ご協力いただきました高等学校の諸先生方、『D-QUICK™ ver.2』を無償提供いただきました株式会社カネカ様、ありがとうございました!

 長浜バイオ大学では、上記以外にも様々な高大連携事業を展開しております。本連携にご興味をお持ちの先生、生徒へ最先端の生命科学に関する知識を触れさせたいとお考えの先生は、下記までご連絡くださいますようお願い申し上げます。この機会に高大連携を体験してみましょう。

連絡先: 長浜バイオ大学 高大連携事業推進室
  TEL:0749-64-8100  FAX:0749-64-8140
  E-mail:kodai@nagahama-i-bio.ac.jp

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