本学フロンティアバイオサイエンス学科 臨床検査学コースの小川秀一郎講師の原著論文が、Williams Textbook of Endocrinology, 15th Edition (July 22, 2024), CHAPTER 5:NeuroendocrinologyのRef. 312として引用されました。
本書は1950年より改訂出版され続けている専門書で、世界中の基礎研究者および臨床医に参照されています。今回引用された論文では、当初はがん抑制遺伝子として発見されたReckが、マウス下垂体組織からの成長ホルモン分泌を適正に維持するための重要な役割を担う可能性が示されました。
小川講師のコメント
このような伝統的な書籍に原著論文を引用して頂けるとは全く思っておらず、正直驚いています。2020年に出版されていた旧版(第14版)と今回の第15版を読み比べたところ、改訂により我々の発表した知見が「新しい文章」となって旧版の文章に追記されていました (画像の黄色ハイライト部分)。
微力ながら現代の内分泌学領域における「新たな一歩」になったと考えると、研究者として嬉しい限りです。今回の貴重な経験を心に刻み、基礎/臨床医学の重要な一分野である内分泌学領域でインパクトのある仕事を、本学から発信していきたいと思います。
今回引用された論文:
Ogawa S, Matsuzaki T, Noda M. Abundant expression of the membrane-anchored protease-regulator RECK in the anterior pituitary gland and its implication in the growth hormone/insulin-like growth factor 1 axis in mice.
Molecular and Cellular Endocrinology 508 (2020) 110790.
https://doi.org/10.1016/j.mce.2020.110790