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スマホで3Dスキャンし分子の形を逆空間で”見る”プログラムを開発

本学の今村比呂志 助教(フロンティアバイオサイエンス学科)は、スマートフォンの3Dスキャン機能を使って、簡単に分子の形を調べるためのコンピュータプログラム「Phone2SAS」を開発しました。

タンパク質などの分子の形を見る方法として小角散乱(SAS)という手法があります。電子顕微鏡の場合と違って、乾燥状態ではなく水中の“生の”形を見ることができます。しかし、実験データが逆空間情報(単位が長さの逆数)であるため、データを読み取るには経験が必要でした。しかし、このプログラムを使えば、粘土などで作った分子模型をスマートフォンで3Dスキャンすることで、どのような実験データ(逆空間情報)になるか簡単にシミュレーションすることができます。興味のある分子を逆空間で見ることで、その形を実感できるツールです。

本成果は、Biophysics and Physicobiology (URL:https://doi.org/10.2142/biophysico.bppb-v20.0021)に掲載されました。

論文名「Phone2SAS: 3D scanning by smartphone aids the realization of small-angle scattering (Phone2SAS: スマートフォンで3Dスキャンし、小角散乱情報を実感する方法)」

本ソフトウェア(Phone2SAS)はPythonで動作します。こちら(URL: https://doi.org/10.34600/data.biophysico.22778660)からプログラムとマニュアルをダウンロードできます。