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タンパク質が混み合った状況でも溶解できる仕組みを解明

クジラやアザラシなど海に潜る哺乳類は、酸素を蓄えるミオグロビンを細胞内に貯めこむ必要性がありますが、タンパク質が混み合った状態になるとタンパク質同士が凝集し機能不全を起こす可能性が考えられます。これら生物種においてはミオグロビンの電気的性質が調整されることで、タンパク質が混み合った環境でも凝集せずに溶解できていることを明らかにしました。

Improvement of protein solubility in macromolecular crowding during myoglobin evolution.

本学の今村比呂志助教、白井剛教授らが富山県立大学の磯貝泰弘教授、岡山大学の墨智成准教授と行った共同研究の成果が、Biochemistryの61巻1543-1547(2022)(DOI: 10.1021/acs.biochem.2c00166)に掲載されました。

また、研究成果がジャーナルの表紙を飾りました。「かたづけたくなるほどの場所に蛋白質をどうやっておこうか」というイメージを表現するために、使用許諾を得て、絵本作家の五味太郎さんの「かたづけなさい」のポスターの絵と合わせたデザインとなっています。