×

水族施設の飼育水から絶滅危惧魚類の長いDNA配列の解析に成功

アニマルバイオサイエンス学科の掛橋竜祐特任助教と倉林敦准教授、滋賀県立琵琶湖博物館の金尾滋史主任学芸員らは、飼育水槽の水から、コイ科イタセンパラ(タナゴの仲間)の長いDNAの増幅に成功し、そのミトコンドリアDNAの全塩基配列を初めて決定しました。イタセンパラは国の天然記念物および国内希少野生動植物に指定され、環境省レッドリスト2020において絶滅危惧種IA類に位置づけられています。

イタセンパラなど希少生物の多くは、絶滅のおそれが非常に高いことから、種によっては保護・保全のため、法律や条例によって採集や個体の取り扱いが制限されています。今回の研究では、このような希少淡水魚の飼育水から、研究対象の生物に全く影響を与えることなく、長いDNAを解析可能であることが分かりました。

今回の成果は、科学雑誌「Journal of Ichthyology」(2022年3月3日)においてオンライン公開されました。

詳しくは共同プレスリリースをご覧ください。

(追記)
国立環境研究所の環境情報メディア「環境展望台」で本成果が紹介されました。