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体験!体感!バイオ実験・実習プログラムの紹介

<バイオ実験・実習について>

2017年8月5日(土)・8月19日(土)
11:00 ~ 12:30(約90分間)
※プログラムにより終了時間が異なります。

・バイオ実験・実習では、大学の先生や在学生と一緒に実験を体験して、大学の雰囲気を知ることができます。
・バイオ実験・実習は5つのプログラムを用意しており、それぞれ定員を設けているため、事前の参加申込をお願いしています。当日の参加も可能ですが、定員に達したプログラムについては受付を締め切らせていただきますので、必ず参加をしたい方は事前にお申込みください。

【申込方法】

本学ホームページの「申込フォーム」より、参加を希望するプログラムの第1希望、第2希望をそれぞれ1つずつ選んでお申し込みください。
なお、ホームページからの事前参加申込は、開催日前日の13時で締め切ります。それ以降の事前参加申込は、当日受付で10時30分までにお申し込みください。

【申込後の確認】

本学ホームページの「申込フォーム」にご入力いただいたE-mailに、申込完了メールをお送りします。

*注意事項
当日は10時30分までに受付を済ませてください。開始時間に遅れた場合、途中参加できないことがあります。お早めにお越しください。

<実験・実習プログラム>

① クスリ・機能性物質のはたらきを実感してみよう!
② 光る生物を見てみよう― バイオ研究に利用される発光と蛍光
③ がん細胞を見てみよう
④ 琵琶湖岸の水生動物の世界を覗いてみよう
⑤ コンピュータで病気の原因となる遺伝子を調べてみよう

【①クスリ・機能性物質のはたらきを実感してみよう!】
バイオサイエンス学科

かぜ薬、頭痛薬、目薬、抗インフルエンザウイルス薬、あるいは、2015年のノーベル生理学医学賞で話題になった抗寄生虫薬など、「医薬品」の薬効成分はどんな物質なのでしょうか。どのようにして見つかったのでしょうか。そして、どんなふうに効くのでしょうか。また、トクホでお馴染みの特定保健用食品やビタミン剤、サプリメントなどの「機能性食品」の有効成分はどんなふうに美容・健康や病気予防に役立つ物質なのでしょうか。それから、病原性大腸菌、毒キノコ、フグ毒や貝毒など、食中毒の原因になる「生物毒」とはいったいどんな物質なのでしょうか。「薬」という言葉は、病院の処方薬や市販薬をイメージさせると思いますが、創薬・機能物質プログラムでは、医薬品だけでなく、機能性食品の有効成分や、私たちヒトを含む生物の未解明の仕組みを研究するのに有用な機能性物質(場合によっては毒)も含めて、広く「クスリ」として扱います。クスリについて過去の事例から学び、新たな研究に触れてもらうことにより、医薬品、食品、化粧品、化学などの産業界でみなさんが活躍する人になれるよう、プログラムを用意しています。

オープンキャンパスでは、2つの体験コーナーを設けています。1つは、アンチエイジング効果が期待されている抗酸化物質について、還元されると変色する物質を利用して、抗酸化活性の測定基準物質の1つ、トロロックスの還元力を分光光度計で実測してもらいます。もう1つは、抗がん剤探索の過程で見つかった抗がん剤シード化合物(抗がん剤のもとになる物質)について、培養がん細胞をどんなふうに変化させるか、顕微鏡で観察してもらいます。

【②光る生物を見てみよう―バイオ研究に利用される発光と蛍光】
バイオサイエンス学科

みなさんは「光る生物」っていうと何を思い浮かべるでしょうか。まず代表的なのはホタル?・・闇に光りながら飛ぶ様子は幻想的ですよね。今日はホタルの発光をまねして、試験管の中で種類の異なる溶液をまぜ、暗闇で様々な色に発光するケミカルライトを作ってみましょう。

ところで海にもホタルがいるのをご存じでしょうか?ウミホタルと呼ばれる生物は数ミリ程度の大きさで、昼間は海底の砂に隠れていますが、夕暮れから夜の浜辺で採集することができます。このウミホタル、敵に襲われたときに逃げるための目くらましとして発光すると言われています。みなさんに実物をお配りしますので、顕微鏡で光る様子を観察してみて下さい。

バイオの技術を使うと、植物を光らせることだってできるんです!ノーベル賞で有名になった緑色蛍光タンパク質はオワンクラゲの研究から発見されたものですが、今回はこのタンパク質を遺伝子組換えでタバコの木に作らせてみました。植物が緑色に光る様子を見てみましょう。

このような発光や蛍光はバイオ研究のいろいろな場面で利用されています。今回の実験や観察を通して、その一端を感じとっていただければ嬉しく思います。

【③がん細胞を見てみよう】
バイオサイエンス学科

私たちの体は細胞で出来ています。がんは、体を形成する無数の細胞のうちの、たった一つの細胞が突然無限に増えることで始まります。それが「がん細胞」です。がん細胞は、このように病気を引き起こす恐ろしい細胞です。でもその細胞は体から外に取り出してシャーレの中で増やすことが出来ます。こうして培養されたがん細胞はとてもいろいろなことを私たちに教えてくれます。私達は、がん細胞を観察したり研究することで、どうして私たちの体を形成する細胞が増えたり死んだりするのかを研究してがん治療や予防に役立てようとしています。それだけではありません。どのようにして色々な異なる細胞が外から栄養を取り入れてエネルギーを生み出して、それぞれの役割を果たすのかも研究しています。

今回はみなさんに顕微鏡で私たちが日ごろ研究に用いている「がん細胞」を見てもらい、「基礎的な細胞取り扱い」や「細胞の中で起きている不思議な世界」に触れてもらいます。

【④琵琶湖岸の水生動物の世界を覗いてみよう】
アニマルバイオサイエンス学科

長浜バイオ大学は、日本一大きな湖の琵琶湖の本当にすぐ近くにあります。特に水が綺麗な北琵琶湖が歩いて2,3分のところにあり、キャンパスからは広大な景色が広がります。周りは豊かな自然に恵まれ、小川にはメダカやタナゴが泳ぎ、春には小鮎やヨシノボリが上ってきます。ごく近くでナマズの産卵、夕暮れに舞う蛍、里山に希少種カスミサンショウウオを見ることが出来ます。このような自然環境で、私たちの学科では、自然観察や調査に始まり、たくさんの実験・実習(生物多様性、実験動物学、食品科学など)を行っています。

今回のオープンキャンパスでは、野外に出て絶滅危惧種もいる琵琶湖岸の様子を水中カメラで覗いてみます。そして、実際に水生動物やプランクトンの採集を体験してもらいます。どんな生き物が採集出来るでしょうか?希少動物が見つかるかもしれません。採集後、実験室に行って詳しい観察を行います。

【⑤コンピュータで病気の原因となる遺伝子を調べてみよう】
コンピュータバイオサイエンス学科

私たちの体は、2万を超えるたくさんの遺伝子の働きによって維持されています。もしある遺伝子の一部分に変異があると、その遺伝子を設計図として作られるタンパク質は本来の働きができなくなる可能性があります。このことががんなどの病気の原因となってしまうかもしれません。

近年では、遺伝子を読み取る技術が進歩したおかげで、比較的簡単に全遺伝子(ゲノム)を読み取れるようになりました。それにより、人が持つ「どの遺伝子」の「どの変異」が「何の病気」と結びつくかが世界中の研究者によって調べられ、その結果がインターネット上のデータベースとして蓄積されてきています。これらの情報は、タンパク質分子の情報などとうまく組み合わせることによって、なぜその変異が病気の原因となるかを推測することなどにも利用でき、このような研究分野ではコンピュータでの解析がとても重要になっています。

コンピュータバイオサイエンス学科では、このような医療に関わる情報の扱い方の他にも、それらの情報を処理して、インターネット上で発信する際の基礎となるプログラミングや、データベース開発についても学んでいきます。

今回の実習では、その初歩に触れてもらうために、実際に病気に関わることが知られている遺伝子をインターネット上で検索し、その遺伝子の変異がどのような病気と結びついているかを調べていきます。このような情報を扱うテクニックは、今後普及していくと期待されている、人それぞれの体質にあった医薬品の開発や、ゲノム情報を使った病気の診断などにも重要になってきます。最先端のバイオ情報解析の一端にぜひ触れてみてください。