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山本章嗣教授と院生・小笠原さんが『PLOS-ONE』に論文掲載

オートファジーに必須であるリン脂質、PI3P形成の新機構を解明した研究論文が、米科学誌『PLOS ONE』(10/3付)に掲載されました。オートファジーに働くPI3P合成酵素には、クラスIII型PI3-キナーゼのみが今まで知られていました。この論文は、コロンビア大学との共同研究によるもので、クラスII型PI3-キナーゼによって合成されるPI3Pもオートファジーに重要であることを遺伝子工学、蛍光イメージング、電子顕微鏡を用いて証明しています。
山本章嗣アニマルバイオサイエンス学科教授と大学院バイオサイエンス研究科博士課程後期課程2年生の小笠原裕太さんは、電子顕微鏡によるオートファジーの定量的解析と免疫電子顕微鏡を分担しています。オートファジーは、細胞内の物質や病原菌などを分解する役割を持ち、心不全、糖尿病、アルツハイマー病などの脳疾患から体を守る役割があることが示されおり、新しい医療や製薬のターゲットとして期待されています。本研究により、クラスIIIに加えて、クラスII型PI3-キナーゼが薬剤のターゲットとして注目されます。

Devereaux K, Dall'Armi C, Alcazar-Roman A, Ogasawara Y, Zhou X, et al. (2013) Regulation of Mammalian Autophagy by Class II and III PI 3-Kinases through PI3P Synthesis. PLoS ONE 8(10): e76405. doi:10.1371/journal.pone.0076405

http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0076405

【教員の紹介】 山本 章嗣