アニマルバイオサイエンス学科
学科概要
多様な動物、生きものとふれあいながら、 生命・環境・共生の本質を科学する

アニマルバイオサイエンスとは、動物の営みやその機能を分子や個体レベルで理解する学問です。生物多様性、食品・実験動物、食品衛生の学びを通して、個体としての動物の営みを探求します。豊かな自然の立地を生かしたフィールドワークや多彩な野外実習も特色です。データサイエンスやDNA解析といった最新の知識と技術を身につけ、科学の目で評価・解析できる人材を育成。「生き物好き、動物好きがプロフェッショナルになれる」学科です。
学びの分野
生物多様性
系統分類学、生態学、発生生物学について学び、野生動物や食用動物、実験動物の共通点・相違点を理解します。さらに、生物多様性や地球環境保全に関する知識と技術を修得。研究や実社会での応用力を養います。
主なテーマ
- 環境アセスメント
- 環境コンサルティング
食品・実験動物
医薬品の開発や安全性の確認に必要とされる実験動物の構造や特性を理解し、動物福祉に配慮した取り扱い技術を修得。在学中に実験動物技術者1級・2級の取得もめざせます。
主なテーマ
- 畜産
- 実験動物
- 愛玩動物
- 医薬
食品衛生
食品衛生に関する知識を深め、実験では原子吸光分光光度計やガスクロマトグラフィーなどを使った食品分析、栄養成分分析の原理を理解します。課程修了後、食品衛生管理者の国家資格が取得可能です。
主なテーマ
- 食品衛生管理
こんな人におすすめ!
- 実験動物やペット関連に興味がある
- 生物多様性や野生動物保全に興味がある
- 食品やその安全性を知り、食品関係の仕事がしたい
- 動物の健康について学び、その知識を生かした仕事に就きたい
教育・学びの特色
3つの成長ポイント
1.多様な動物にふれあいながら学ぶ生命の仕組み
最も重要なモデル動物であるマウスをはじめ、カエル、サンショウウオ、メダカやホヤなど多様な動物を用いて、進化や生命の仕組みを研究します。
2.恵まれた自然環境を生かした 豊富な学外実習
大学の立地を生かし、琵琶湖や日本海・太平洋での調査、牧場での家畜飼養学実習など多彩な学外実習を展開。野生動物や海洋生物、家畜とのふれあいから、生物多様性や共生、環境保全への理解を深めます。
3.科学の視点で生きもの、動物個体の生命現象を分析する力を養う
個体から細胞・遺伝子・タンパク質レベルまで、幅広いスケールでの実験を実施。さらに、DNA解析やデータサイエンスの知識・技術も修得し、科学的に動物の営みや機能を分析・評価できる力を育みます。
社会で活躍するフィールド
食品、医薬、畜産、愛玩動物、環境保全などの産業で活躍できる人材を育成します。医薬品の開発に欠かせず、業界からのニーズが高い実験動物技術者の資格取得も可能です。食品衛生課程を履修、修了すれば、卒業時に食品衛生管理者の国家資格が取得できます。
カリキュラム・授業
4年間のカリキュラム
「専門科目」として、以下の6つの科目群から必要な講義・実習を履修することで、アニマルバイオサイエンス研究の実践に必要な知識と技術を身につけます。

Pick Up授業
湖北動物プロジェクト
魚のゆりかご水田やビワマス養殖など、 琵琶湖と人の暮らしをつなぐ体験を通じて生物多様性について学ぶ授業。 豊かな自然の中で希少生物を守り、 地域と共生する方法を学ぶ、発見いっぱいのフィールドワークです。
専門実験II (実験動物学)

医薬品や食品の研究開発に欠かせない実験動物の専門技術を修得し、研究 を支える力を養う実習です。将来、研究開発パートナーとして活躍できる確かな専門性を養います。
アニマルバイオサイエンスの基礎を学ぶ
アニマルバイオサイエンスで必要とされる多様性生物学、組織解剖学、発生学、生理学、栄養学などの基礎的な知識を理解します。

食品衛生や食品分析について学ぶ
食品衛生の知識を身につけます。実験では、食品分析に欠くことのできない原子吸光分光光度計、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマ卜グラフィーなどによる分析技術や栄養成分分析の原理を理解し、実践できるようにします。

家畜や実験動物について学ぶ
実験動物の構造、機能、特性を熟知し、動物福祉に配慮し、その取り扱いに関して職業レベルの手技を身につけます。個々の問題に対して使用する実験動物、実施する実験計画を判断し、実験結果を正しい手法で解析できるようにします。

生物多様性や環境問題について学ぶ
系統分類学、生態学、発生生物学についての知識を修得。野生動物、食用動物、実験動物などの共通点・相違点や相互関係を理解し、仕事や研究に応用。生物多様性と地球環境について理解し、研究・保全するための知識と技術を身につけます。

アニマルバイオサイエンスの発展的な実験手技を実践できるようにします。また、研究に必要な情報を文献調査により入手する方法を理解し、修得した知識と実験手技を用いて卒業研究を行います。

湖北動物プロジェクト
湖北地域という⽴地条件を⽣かした学びとして、環境問題や⼈間と⽣物の関係について考えるプロジェクトです。野外での実体験を通して、野⽣⽣ 物に対する知識と取り扱い技術を⽣物多様性、共⽣の観点から習得します。

野外調査実習(琵琶湖)
長浜市湖北町にある湖北野鳥センターを拠点として、琵琶湖とその周辺に生息する動植物の調査を行います。 琵琶湖岸に生息する水草の調査、琵琶湖に注ぐ川である高時川の水源から河口までに生息する動物の調査、琵琶湖の原風景が残る奥の洲周辺の調査などを通して、生物調査と標本作製の方法を学びます。

⽣物多様性実習(⽇本海)
石川県鳳至郡能登町にある金沢大学環日本海域環境研究センター臨海実験施設を拠点として、日本海沿岸に生息する生物の採集、観察を行います。
磯採集による潮間帯に生息する生物の調査、プランクトンの調査、採泥器を用いた底生生物の調査、魚類の体色に関する生理学的実験などを通して、海洋生物の生態と形態の多様性について学びます。

臨海実習(太平洋平洋)
三重県鳥羽市菅島町にある名古屋大学大学院理学研究科付属菅島臨海実験所を拠点として、太平洋沿岸に生息する生物の採集、観察を行います。
磯採集による潮間帯に生息する生物の調査、プランクトンの調査、ウニの発生過程の観察などを通して、海洋生物学の基礎を学びます。

家畜飼養学実習
京都府京丹波町にある京都大学大学院農学研究科附属牧場を拠点として、ウシ等の動物に接し、飼料作りや動物の管理を体験します。
飼料配合と飼料給与、超音波による妊娠鑑定、体重測定、鼻紋採取、徐角、直腸検査、精液採取と観察などを通して、畜産の現状や産業動物への理解を深めます。

実習
動物を用いた実習・実験と豊富なフィールド実習
本学科では、最も重要なモデル動物であるマウスに加え、両生類のカエル、サンショウウオ、動物進化の系統樹で重要な位置を占めるホヤ、プラナリア、ヒドラなど、日常ではなかなか出会わないようなさまざまな動物を研究しています。
また、これらの動物を用いた実習・研究のほかに、家畜や野生動物について学ぶための学外での実習が用意されています(家畜飼養学実習、野外調査実習、臨海実習、生物多様性実習)。さらに、動物の個体レベルでの実験とともに、細胞レベル、遺伝子レベル、タンパク質レベルでの実験も学びます。
マウス
(Mus musclus)

ヒトと同じ哺乳類に属し、繁殖が容易であるため、医学・生物学における最も重要なモデル動物として利用されています。トランスジェニックマウス、ノックアウトマウス、クローンマウスの作成など、個体レベルでの遺伝子操作・胚操作が可能です。
本学で学ぶ機会
基礎実験、応用実験、専門実験、卒業研究
ラット
(Rattus norvegicus)

マウスと同じ哺乳類げっ歯目に属するモデル動物です。マウスに比べて体が大きいことから、生化学的実験や病理学的研究に向いているとされます。
本学で学ぶ機会
基礎実験、専門実験アフリカツメガエル
(Xenopus leavis)

両生類無尾目に属します。成体の飼育が容易で、一年中成熟した卵が得られることや、卵が大きく実験に使いやすいことから、発生生物学や電気生理学の研究対象として広く利用されています。
本学で学ぶ機会
専門実験、卒業研究ネッタイツメガエル
(Xenopus tropicalis)

両生類無尾目に属します。アフリカツメガエルより小型ですが(体長4センチ程度)、性成熟までの期間が4ヶ月と短く、外から遺伝子を導入したり、破壊したりする実験も容易なので、主に遺伝学の研究対象として用いられます。
本学で学ぶ機会
専門実験、卒業研究カスミサンショウウオ
(Hynobius nebulosus)

両生類有尾目に属します。日本の中部から九州地方の里山に生息しています。環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されています。地域ごとに異なる集団が存在しているため、生物地理学的な研究のよい対象であると同時に、生息地の調査・保全といった保護活動が必要な動物です。
本学で学ぶ機会
卒業研究メダカ
(Oryzias latipes)

メダカは日本を中心に研究が進められているモデル魚類です。ゼブラフィッシュがコイ目に属するのに対して、メダカはダツ目に属します。同じ魚類の異なる種を研究し、比較を行うことで、魚類全体に共通した性質と、種に固有の性質とを区別することができます。
本学で学ぶ機会
専門実験、卒業研究ビワマス
(Oncorhynchus masou rhodurus)

サケ目サケ科に属する魚類で、サツキマスなどに近縁な琵琶湖固有の亜種です。全身がトロと呼ばれるほど脂が乗り、琵琶湖の魚で最も美味しいと言われています。漁獲高は少ないものの、近年は養殖に成功するなど、琵琶湖の貴重な水産資源です。
本学で学ぶ機会
卒業研究カタユウレイボヤ
(Ciona intestinalis)

世界各地に生息する海産の動物です。脊索動物門・尾索動物亜門に属します。脊椎動物に近縁で、脊椎動物の起源や進化を解明する鍵になると考えられています。成体は海底に固着し、写真のような独特の形態を示しますが、幼生は魚のような形をしており、そこに脊椎動物との共通点がかいま見られます。さまざまな遺伝子操作が可能です。
本学で学ぶ機会
卒業研究プラナリア
(Schmidtea mediterranea)

扁形動物門に属します。再生能力が強く、体を切断すると、それぞれの断片から完全な個体が再生します。そのため、再生や幹細胞の研究に用いられています。また、左右相称動物の三大グループ(後口動物、脱皮動物、冠輪動物)のうち、最も研究が進んでいない冠輪動物に属するため、冠輪動物のモデル動物としても注目されています。
本学で学ぶ機会
応用実験、卒業研究フクラガエル
(Breviceps adspersus)

卵内でオタマジャクシからカエルへ変わるため、水のない場所でも繁殖していける特殊なカエルです。フクラガエル属の中でもナマカフクラガエルとDesert rain frogは、砂漠での生活に特化しています。
本学で学ぶ機会
卒業研究先輩インタビュー
卒業後の進路
- アース環境サービス(株)
- アイテック(株)
- (株)アワーズ(アドベンチャーワールド)
- イオンペット(株)
- キユーピー(株)
- タキイ種苗(株)
- たねやグループ
- 中部飼料(株)
- 日本クレア(株)
- (株)日本サンガリア ベバレッジカンパニー
- 医療法人授幸会 久永婦人科クリニック
- (株)日吉
- 山崎製パン(株)
- 雪印種苗(株)
- 医療法人仁寿会 リプロダクションクリニック大阪