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【1/23】第205回バイオセミナーのご案内

第205回バイオセミナーは、名古屋大学大学院生命農学研究科の植物分子生理学・植物栄養学がご専門の木羽 隆敏先生にご講演いただきます。
先生方、大学院生の皆さんをはじめ、学部学生の皆さんも、ご専門の研究分野を問わず多数ご参加ください。

日 時:2024年1月23日(火)15時20分~16時40分
会 場:命北館4階 中講義室6
演 者:木羽 隆敏 先生(名古屋大学大学院生命農学研究科 准教授)
演 題:「サイトカイニンの側鎖修飾と長距離輸送による植物成長統御」
要 旨
 機能が異なる複数の器官から構成される植物が、個体として最適なバランスを保つためには、細胞間だけでなく器官間の緊密な情報のやり取りが必要となる。
 サイトカイニンは、植物の細胞分裂促進因子探索の過程で発見された植物ホルモンであるが、生産された細胞やその近傍の細胞に対して細胞間のシグナルとして機能するだけでなく、道管や師管を介して移動して器官間シグナルとしても働き、細胞分裂・分化、老化、腋芽伸長、環境応答の制御など、植物の個体統御に深く関わる。
 このようなサイトカイニンの多岐にわたる作用は、生合成から輸送、受容・情報伝達にわたる緻密な制御の上に成り立っていることが明らかになりつつある。
 本講演では、その制御メカニズムについて、側鎖修飾 (Kiba et al. 2013; Kiba et al 2023)と長距離輸送(Ko et al. 2014:Osugi et al 2017)に焦点をあてて紹介する。