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バイオ実験夢チャレンジの実験結果発表会を開催

「バイオ実験夢チャレンジ」は、大学に入学したての1年次生を対象に、挑戦したい実験テーマを自分で考え、教員や先輩学生によるSA(ステューデント・アシスタント)の支援を受けながら実験計画を立てて、1年間に渡り実験に取り組むというユニークな科目です。

本年度は1月30日に結果発表会を開催しました。実験テーマについての議論や先行する論文を探して読むなど、1年次生にとっては貴重な経験の場となりました。発表会では4人の学生が実験の取り組み結果を発表するとともに、1組が今後取り組んでいく挑戦的な実験の概要を報告しました。

プレゼンテーション賞は2名が受賞しました。一つはガラス瓶などの中で植物を培養し開花させることで、商品化につなげようとする「無菌植物の開花」(柏堂僚太さん・バイオサイエンス学科)、もう一つは生分解性プラスチックを土の中で分解させるよりもスピーディに分解させることができる土壌菌の探索研究「土壌細菌から乳酸重合体を分解する菌の探索」(森川侑さん・バイオサイエンス学科)です。

最優秀賞には、自然界にある花や果実から分離した酵母の種を同定し、日本酒の醸造に利用することを考え取り組んだ山本永花さん(バイオサイエンス学科)の「花由来の酵母の種の同定及び清酒の香気成分分析」が選ばれました。優秀賞には、管理に費用と労力がかかる組換え体ではなく、色素を飼料に添加することで絹糸を着色することを狙った角谷明莉さん(バイオサイエンス学科)の「色素添加物食餌によるカイコの繭色の調整」が選ばれました。山本さんは、「受賞は嬉しいですが、最後までやり切れなかった事が多く、悔しい気持ちでいっぱいです。受賞を励みに来年も実験を続けたいと思っています」と、また角谷さんは、「高校の先生がカイコの研究をしていて、授業でカイコを育てたりしたことが興味をもつきっかけだったので、先生に恩返しができたという気がします」と感想を語ってくれました。