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第115回バイオセミナーを開催します

 今回のバイオセミナーは、今年度より開設された「臨床検査学プログラム」の担当教員として、信州大学医学部からお越しいただいた高宮脩教授にお話を伺います。
 高宮先生のご専門分野は、臨床検査学、血栓止血学です。関連他分野のお話を聞ける良い機会ですので、教員、大学院生はもちろん、学部学生も多数ご参加ください。臨床検査学プログラムに興味のある学生さんも大歓迎です。

日 時: 2015年5月26日(火) 15時40分~17時00分
場 所: 命江館3F 中講義室①

テーマ:「私が行ってきた臨床検査学研究 - 先天性第VII因子欠乏・異常症の分子病態-」
講 師:高宮 脩先生(長浜バイオ大学バイオサイエンス学部教授・臨床検査学プログラム担当)
【講演内容】
 血液は血管内腔を通じて各臓器や細胞に酸素や栄養分、シグナル伝達物質を運搬するため常に流動性を保って循環しているが、血管障害によって血管外への漏出が生じた時には最小限に止める機能を有しています。また、なんらかの原因で血栓が生じた時には、それを溶かして血液の循環を維持しようとします。
 この生体防御反応は止血機構と称され、血管内皮細胞の種々の因子、血小板、凝固因子、線溶因子、生理的阻害因子ならびに血流や血液粘度が関わっています。これらのいずれかに異常が生じると出血性疾患や血栓性疾患となります。
 演者は止血の初期反応に関わる第VII因子の先天性欠乏・異常症の分子病態の研究を行ってきました。第VII因子の先天性欠乏・異常症について解説し、それまでに至った経緯と自験例について紹介します。