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産官学連携事業(サイエンスパーク進出企業インタビュー)

サイエンスパーク進出企業インタビュー

星野科学株式会社
代表取締役 星野 正美さん

酵素分解や発酵技術による食品素材の開発を行っている会社で、新しい事業として開発した食品素材を製品として販売することになり、そのための生産工場を長浜サイエンスパークに開設しました。
これまでは食品メーカーや生産者からの相談に応じて食品素材を開発し、それを受託生産という形で製造していました。新たに食品素材そのものを製品として販売するには、製品の質を高める工夫や機能性の調査も必要になると考えられ、その点で長浜バイオ大学への期待は大きいものがあります。
柑橘類を酵素で分解すると、例えばミカンだと60%の搾汁率が90%以上にアップし、香りも増して均一な食品素材を作ることができます。ペースト状ですから、いろいろな食品に加工しやすいという利点もあります。インキュベーションにはアグリバイオ分野のベンチャーも多いと聞いていますので、大学やこうした企業とも連携し、この技術を農産品の幅広い加工技術として確立し、国内の農産物の振興に寄与したいと考えています。

イオンディライト株式会社
代表取締役社長 堤 唯見さん

弊社はイオングループ内外建物の施設管理、警備保安、清掃などメンテナンスサービスを行っている会社でございます。「環境に関する研究・研修、環境への社会貢献」を目的に、研究・研修施設をここに造ることにしました。長浜は、バイオ大学やバイオインキュベーションセンター、地球環境に意識の高いNPO等の諸団体があり、産官学が連携して地球規模の課題に取り組んでいる場所であり、私たちの構想にも一致したことから、このサイエンスパークへの進出を決定いたしました。
私たちはお客さまの「環境価値」を創造し続け、安全・快適、より清潔で安心できる環境をご提供していくことで、世の中のお役に立ち続けたいと考えております。その点で、長浜バイオ大学との共同研究を通じて新しい「環境価値」を産み出せるのではないかと期待しています。例えば、環境にやさしいバイオ洗剤の分析から始め、ゆくゆくはオリジナル洗浄剤の開発や、DNAを用いた個人認証システムの実用化なども検討しています。

バイオインキュベーション施設のベンチャー紹介

株式会社シードライフテック

植物の種子を特殊な条件下で発芽させ、通常の発芽ではほとんど存在しない有用物質(抗酸化作用など生理活動を活発にする優れた物質)を、最大限に増加させる大変ユニークな技術を有しており、生活習慣病や抗アレルギーなどに効果のある食材開発や農商工連携による農業発展への寄与など幅広い事業を推進しています。
本学においてもバイオ技術を用いた有用物質の選別や成分分析、機能解析等の強みが活かせることから、2007年より同社との共同研究が実現し、この2年間で新しい生理活性物質の発見や効果の検証から、これまでに類のない新食材開発への可能性が広がっています。

日本アドバンストアグリ株式会社

21世紀型農業として期待されている"植物工場"を、新規HEFL(ハイブリッド電極蛍光管)照明装置や栽培環境の制御によって、省エネルギー化によるコスト低減を実現しました。さらに無農薬・高栄養価野菜生産など、付加価値を高めた植物工場システムの実用化事業を行っています。
照明及びシステム設計に強みを持つ同社と、植物に対する豊富な知見や分析技術を持つ本学とのコラボレーションにより、植物工場システムにおける高ビタミン、高ポリフェノール等の高栄養価野菜の栽培手法等が見出され、"食の安全、安心、健康"など健全な食生活への貢献が可能な事業として、ますますの発展が望まれています。