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超音波検査と呼吸機能検査で、臨床検査技師の仕事体験

今年度のオープンキャンパスでは、新たに「臨床検査技師体験コーナー」を企画しました。先輩学生と一緒に超音波検査と呼吸機能検査を行って、臨床検査技師の仕事を体験してみましょう。コーナー担当の小倉文子助教に、この検査でどんなことがわかるのかを伺いました。

― 臨床検査技師は、医療機関でどんな役割を担っているのでしょうか?

臨床検査技師は病院などの医療機関で、患者さんの血液や尿などから得た客観的な数値としての検査値、心電図、呼吸機能検査、超音波検査のように波形や画像としての生体情報を、臨床医に提供することで医療に貢献しています。それらの検査成績は、病気の診断や治療方針の決定に大きく関わるため、常に緊張感を持ち専門知識や専門技術のアップデートが求められる職業です。特に、生理学的機能検査は患者さんとの対応に細心の注意を払いながら行う検査であり、医療の前線で働いている充実感があります。

― 超音波検査では、具体的にどんなことが分かるのでしょうか?

超音波検査は音波という生体に無害で非侵襲的な方法を用いて、身体のあらゆる部位を画像化することのできる検査です。超音波検査は現在の医療では、聴診器の代わりとなる必要不可欠なツールになっています。妊婦さんの胎児検診などで、お腹の赤ちゃんを観察するために欠かせない検査であることは、よくご存じでしょう。心臓の検査では、直接心室や弁の動きを動画で観察し、血流をカラードプラで可視化することで、心疾患や、心臓の機能を評価できます。腹部の検査では、肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓のほか、婦人科や泌尿器科の領域も観察できます。人間ドックではメタボリックシンドロームの診断・予防に超音波検査で脂肪肝などの評価をしています。また、頸部から指先、足先までの血管も血液の流れを画像で見ることができるので動脈硬化などの程度も客観的にわかります。

― 今回は、呼吸機能検査も体験できると聞きましたが。

呼吸機能検査は、スパイロメトリーという装置を使用して、肺活量を測定するだけでなく、肺換気障害や気管支などの気道障害の程度がわかります。呼吸を行うため肺の能力を波形と数値で解析する検査です。医療現場において最前線で行われている超音波検査や呼吸機能検査を、ぜひ体験してみてください。

<5月開催オープンキャンパスでの臨床検査技師体験コーナー>