教育・研究

コンピュータバイオサイエンス学科

情報科学と融合したバイオを学ぶ

学科の概要

生物は柔軟で変化に富んだ複雑なシステムです。現代のバイオロジーはゲノム計画などから、とても人の頭脳だけでは理解できない程の大量情報を生み出しつつ急速に進展しています。

大量のゲノム配列からいかに産業や医薬学に有用な遺伝子をみつけるか? 生体素材であるたんぱく質の構造はどのように形成されるのか?複雑な生体システムはどの様に機能しているのか?我々ヒトはどのように進化してきたのか?糖 尿病の治療コストを最少にする予防医療政策はなにか?いずれも、もはやコンピュータの助けがなくては歯が立たない問題です。

コンピュータバイオサイエンス学科では、これらの難問に挑むための「バイオロジー」+「情報学」=「バイオインフォマティクス」と 「バイオ実験技術」を融合し、新しい研究領域を開拓します。また、高度なコンピュータプログラミングの知識を備えた研究技術者を養成することで、日本の科 学技術と産業の発展に貢献します。

期待される就職分野

生命科学関連の大学院・研究所・企業など、情報処理技術・知識を活かした研究機関や関連企業への就職が期待される。また遺伝子やたんぱく質解析の技術・知識を活かして医療機関での病因解明やゲノム創薬の研究へ進むことが期待されます。

コンピュータバイオサイエンス学科での学び

生命の仕組みを解明するために、3DステレオCG、自律制御ロボット、脳波コントローラーなどを使い、最先端のプログラミング技術を楽しく習得する独自のカリキュラム

生命の仕組みを遺伝子レベルで解明するには、大規模な遺伝子データを高速に処理して、高次元の計算結果を統合整理し、ビジュアルに わかりやすくする表現する技術が必要となります。これらのシステムを構築するためには、高機能な画像解析技術、大量遺伝子データを蓄積・検索するための データベースのスキル、計算機資源を最大限に活用するための並列プログラミングの技術や、スーパーコンピュータを含む大規模計算機システムのパフォーマン ス・チューニングのノウハウなどが必須となります。

1年次
・コンピュータ実習
・コンピュータグラフィックス実習
・データベース実習I
2年次
・生命情報科学応用実習I
・プログラミング実習
・データベース実習II
・モデル化シミュレーション概論
3年次
・生命情報科学専門実習I
・データベース実習III
・コンピュータ英語演習
全回生
・先端プログラミング勉強会
楽しく学習するために3DCGやゲームプログラミングで基礎力を磨く

Zbrush

コンピュータグラフィックス実習では、3Dモデリングソフト「Metasequoia」でキャラクタや乗り物などを作成し、モデリングの基礎を学習します。

卒業研究で3DCGを使った作品制作を行う場合には、Photoshop、Premiere、After Effects、3dsMax、Maya、Mudbox、ZBrush、クロマキーソフト、モーションキャプチャソフトなどを使い、より高度な制作を行います。

プログラミング実習では、Visual Studio2010 を使用しC# の基礎を学習、3Dゲームのプログラミングにも挑戦してもらい、3D系シューティング・ゲームの開発に必須となる、ベクトル解析や微積分などの数学的基礎 についても、理解レベルに応じて基礎から教えています。

Viston 倒立振子

卒業研究では、IT企業への就職が内定した学生達に、最先端WebテクノロジーのHTML5やWebGLの特別勉強会を実施。倒立振子、多脚ロボット、二足歩行ロボットなどを使い、組込系プログラミングの勉強を楽しく進めます。

本学は他の大学とは大きく異なり、先進的なコンピュータ技術を習得する意欲に満ちた学生には、回生を問わず、積極的に最先端のIT技術を学ぶための英才教育を実施しています。

データベース実習で開発現場に必要なスキルを身につける

データベース実習では、MySQLの基礎を習得してから、PHPやJavaScriptなどの学習に進み、掲示板の作成や、実用的なデータベースの設計、e-コマースサイトの構築など、社会で即戦力となるスキルを身につけます。

並列計算機を利用したスーパーコンピューティングにチャレンジ

大規模遺伝子解析のための
自己組織化学習システム

大規模な遺伝子解析や複雑なタンパクの構造解析は言うまでもなく、ネットショッピングでの消費者分析やリコメンド・サービスにも、 超大規模なデータを分析する技術が必須となっています。本学ではプログラミング技術が向上した学生には、積極的に低年次から、並列コンピュータを使用した 学習に取り組んでもらいます。

他の大学では、情報系大学院に進学し並列計算を専門とする研究室に配属されてから、並列プログラミングを学習するケースが大半です が、本学では3年次や4年次の学生であっても、能力さえあれば200個近いCPUコアを並列に動作させ、MPI などの並列プログラミングの技術を使い、様々な大規模データの解析にチャレンジすることが可能です。

4Core×2×44台,20Gbps

また、本学の情報実習室では、ビデオカード内の膨大な数の計算コアを活用した、GPGPUコンピューティングが可能な開発環境が 整っています。GPGPUのプログラミング技術であるCUDAやOpenCLなどを習得することで、4コアや6コアなどのマルチコアCPUを並列化させた 並列計算とは比較にならない、超高速の計算プログラムを開発することが可能です。

3DCGとWebプログラミング技術を活用した発展研究

滋賀医科大学と共同で開発している医学基礎教育教材の開発では、ステレオ立体撮影が可能な放送業務用のハイエンド3Dビデオカメラ で、脳や臓器などの貴重な解剖学資料の3D立体映像を撮影・編集したり、FlashやWebGLでのプログラミングで、インタラクティブな3DWebコン テンツの開発を行っています。

作成した3D ステレオCG やステレオ動画は、46inchステレオ3Dモニターによる閲覧や、シルバー・スクリーン上への立体投影により、大勢が同時に3Dステレオ画像を閲覧することが可能になっています。

WebGLと音声合成による骨格の学習教材

脳のステレオ3D撮影風景

ステレオ3DCGによる脳の学習教材

未開拓のゲノム資源からお宝遺伝子発掘

文科省:ライフサイエンスの統合データベース整備事業参加

文部科学省が進めた「ライフサイエンス分野の統合データベース整備事業」に採択され、本学は学部生の人材育成を担当しました。その成果を活かして、生命情報科学専門実習ではコンピュータで有用な新しい遺伝子を探し出して世界に発信する実習に取り組んでいます。

人材育成で本学が、 東大、お茶の水女子大と参加
文部科学省が進めたこの事業は、バイオ分野の研究者や技術者による研究開発を支援するための統合データベースを構築することを目的にしています。人材育成では、東京大学が院生レベル、お茶の水女子大学が女性と社会人、そして学部生レベルを本学が 担っていました。
生命情報科学専門実習では、国際塩基配列データベースに登録されている1000万件を超える、まだ機能が分かっていない遺伝子塩基配列の中から、「持続可 能型社会や健康への貢献遺伝子」をコンピュータで探し出し、データベースに登録する実習を2008年度から行っています。
発掘したお宝遺伝子を世界に発信
これまでの 取り組みで、環境保全や浄化に貢献する遺伝子としては、バイオエタノールの生産に関わる遺伝子や、セルロースの分解酵素など約7,000件の遺伝子候補を発掘しています。健康への貢献遺伝子では、抗生物質の生産に関わる遺伝子なども発掘しています。
これらの遺伝子には、発掘した学生の名前を付けてデータベースに登録し、ホームページを通じて世界中に発信しています。
http://dbcls.nagahama-i-bio.ac.jp/
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